第2章 パネル調査結果

2.類型別調査結果

3)経済状況について(問9~11)

問9 現在の生活の経済的な状況

 現在の生活の経済状況について類型別にみると、殺人・傷害等の56%、交通事故による被害の52%が「どちらともいえない」と最も多くなっている。性犯罪による被害では38%(8名中3名)が「裕福だと思う」としている。また、いずれの類型においても、生活にとても困っているとする人が全体の約10%以上を占める。一般対象者あるいは昨年度調査と比べても、全体的な傾向は、大きく違わない。

 被害者との関係別でみると、自身が被害にあわれた方の間で生活に困っているとする人の割合(50%)が、家族(42%)や遺族(23%)に比べてやや多くなっている。

○現在の生活の経済的な状況(類型別)

現在の生活の経済的な状況(類型別)
昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(類型別)

昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(類型別)

○現在の生活の経済的な状況(被害者との関係別)

現在の生活の経済的な状況(被害者との関係別)
昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(被害者との関係別)

昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(被害者との関係別)

 

○現在の生活の経済的な状況(経過年数別)

現在の生活の経済的な状況(経過年数別)
昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(経過年数別)

昨年度調査結果:現在の生活の経済的な状況(経過年数別)

 

問10 この1年間に受けた給付や支給

 この1年間に受けた給付や支給について尋ねたところ、殺人・傷害等では「遺族年金の給付」が23%と最も多く、交通事故による被害では、「自動車保険の支給」が32%と最も多くなっている。しかし、いずれの被害類型においても、無回答(いずれの給付や支給を受けていない人を含む)が過半数となっている。昨年度調査で「事件から昨年度調査時点までに受けた給付や支給」を尋ねた結果と比較すると、支給や給付を事件から数年の間で受けとる場合が多いことがわかる。これは、被害からの経過年数が3年未満の人の間で無回答の率が低く、3年以上の人で無回答の率が高いことからもうかがえる。

 この1年間で支給や給付を受けた人に、受けた支給や給付と事件との関連性を尋ねたところ、ほとんどの人が事件との関連性はあると答えている。

○この1年間に受けた給付や支給と事件との関係性【ベース:この1年間に支給や給付を受けた人】(類型別)

この1年間に受けた給付や支給と事件との関係性【ベース:この1年間に支給や給付を受けた人】(類型別)

※いずれの項目においても受けた給付や支給と事件との関連性が高いことから、被害者との関係別、被害からの経過年数別の集計結果については割愛。

○この1年間に受けた給付や支給(類型別)

この1年間に受けた給付や支給(類型別)

※性犯罪による被害については、対象者がこの1年間に給付や支給を受けていない。

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(類型別)

 

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(類型別)

※性犯罪による被害については、8名中1名が「その他」と回答しているのみであるため割愛。

○この1年間に受けた給付や支給(被害者との関係別)

この1年間に受けた給付や支給(被害者との関係別)
昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(被害者との関係別)

 

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(被害者との関係別)

○この1年間に受けた給付や支給(経過年数別)

この1年間に受けた給付や支給(経過年数別)
昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(経過年数別)

 

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までに受けた給付や支給(経過年数別)

 

問11 この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無

 この1年間の事件に関する出来事の経験有無を尋ねたところ、全体の傾向として、この1年間にいずれかの出来事を経験したとする人の割合は少ない。昨年度調査と比較すると、支給や給付と同じく、事件から数年の間に事件と関連した出来事を経験する場合が多いことがわかる。

 経験している出来事の中では、「事件に関して捜査が行われた」(殺人・傷害等15%、交通事故9%)、「加害者が逮捕された」(殺人・傷害等12%、交通事故8%)、「刑事裁判が行われた」(殺人・傷害等14%、交通事故13%)、「実刑判決が確定した」(殺人・傷害等10%、交通事故12%)とする人の割合が他の項目と比べてやや多くなっている。

 被害者との関係別、被害からの経過年数別でみても、全体的な傾向に大きな違いはないが、事件から3年未満とする人で、事件と関連した出来事を経験したとする人の割合が全体的にやや多く、12%が「事件に関して捜査が行われた」、18%が「加害者が逮捕された」、18%が「刑事裁判が行われた」、29%が「実刑判決が確定した」と回答している。上記4項目に加えて、「加害者が刑務所・少年院から釈放された」とする人も24%と、比較的多くなっている。

○この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(類型別)

<殺人・傷害等(n=52)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(類型別)<殺人・傷害等>

<交通事故(n=75)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(類型別)<交通事故>

※性犯罪による被害については、8名中1名が「事件に関して捜査が行われた」としている以外に事件に関連する出来事があったとの回答がないため、次ページに昨年度調査結果と合わせて掲載する。

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(類型別)

<殺人・傷害等(n=52)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(類型別)<殺人・傷害等>

<交通事故(n=75)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(類型別)<交通事故>

<性犯罪(n=8)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(類型別)<性犯罪>

○この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(被害者との関係別)

<自身(n=24*)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(被害者との関係別)<自身>

<家族(n=48)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(被害者との関係別)<家族>

<遺族(n=107)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(被害者との関係別)<遺族>
昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(被害者との関係別)

<自身(n=24*)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(被害者との関係別)<自身>

<家族(n=48)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(被害者との関係別)<家族>

<遺族(n=107)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(被害者との関係別)<遺族>

○この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(経過年数別)

<3年未満(n=17*)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(経過年数別)<3年未満>

<3年以上(n=120)>

この1年間の事件に関する様々な出来事の経験有無(経過年数別)<3年以上>
昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(経過年数別)

<3年未満(n=33)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(経過年数別)<3年未満>

<3年以上(n=104)>

昨年度調査結果:事件後から昨年度調査時点までの事件に関する出来事の経験有無(経過年数別)<3年以上>

 

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