川崎イベント:主催者挨拶2

川崎市長 福田 紀彦

 ご紹介いただきました川崎市長の福田でございます。今日は犯罪被害者週間に合わせたこの地方大会にお集まりをいただきまして誠にありがとうございます。本当にありがとうございますという意味はですね、この話、ものすごく面白い話もないですし、一般的にみんなが楽しんで喜んで進んで聞きにくる話ではないからです。でも、誰もが聞いてもらって、この必要性というものを認識してもらう。今日集まっていただいた方は非常に意識の高い方であり、何らかの関心を持って関わっていただいている方だと思います。今日はぜひこの今日の1日の、渡邉様による講演ですとか、あるいはパネルディスカッションを通じて、改めてこういうことが必要なのだと、自分ごととなるように、それを広めていただくという意味で大変重要だというふうに思っていて、そういう意味で本当に心から感謝申し上げたいと思います。また今日この会場にお見えになっておりませんけれども、ライブ中継がネットを通じてされているということなので、ぜひ有意義な会になればいいなと思っています。

 なぜこの川崎大会があったかというのは、今年の4月からではありますけれども、川崎市も犯罪被害者等支援条例というものを施行して、支援の取り組みを進めている、進め始めたばかりであります。ぜひこの機会を通じて、1人でも多くの市民の皆さん、関係者の皆さんにぜひこの意義だとか、それから連携の必要性だというものを認識してもらえる機会になればいいなと思っています。

 私は連携という言葉をよく使うのですけども、綺麗な言葉ではあるのですが、ややもすると非常に無責任な言葉になってしまう可能性があると思っています。川崎で起きた犯罪の中にも、私達が認識していたということがありました。周りの関係機関も知っていたのですが、最後のボールを取りこぼしてしまったという苦い経験があります。ですから今回の犯罪被害者等支援については、やはり佐野審議官がご挨拶されましたけれども、各都道府県警察、検察、あるいは法テラス、医療機関、弁護士会、こういった様々な関係者が一緒になって連携して、必要な方にどのような支援の枠組みを作るのかということがすごく大切なわけであります。

 私達もその関係する自治体として、連携をしようということをさらに一歩前に踏み出して、重ね合わすような形の支援をしないと、決して救うことはできないのではないかなと思っています。

 私達の関係者だけではなく、幅広く市民の皆さんが、犯罪に遭われた方、そして当事者の方だけではなく、家族というものがどういう状況に起こりうるのかという想像力も含めて、意識をして行動に繋げていくことにしなければならないのではないかと思っています。そういった決して楽しくはない話ではありますけれども、とても有意義なものにしなければならないと思っておりますので、ぜひ皆様方のご協力お願いしたいと思っております。今日はご参加いただいたことに、重ねて感謝申し上げて、挨拶にかえさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

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