警察庁長官官房審議官（犯罪被害者等施策担当） 滝澤 依子
ただいま御紹介をいただきました警察庁で犯罪被害者等施策担当をしております審議官の滝澤でございます。
「犯罪被害者週間」新潟大会の開会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。本日は御多用中にもかかわりませず、多くの方に御参加をいただきましてまことにありがとうございます。特に講演者及びパネルディスカッションに参加していただく皆様に厚く御礼を申し上げます。
政府では、毎年11月25日から12月１日までを「犯罪被害者週間」として、犯罪の被害に遭われた方やその御家族が置かれている状況等について多くの国民の皆様に理解や共感を深めていただくために集中的な広報啓発活動を行っております。新潟大会はこの一環として開催するものであり、基調講演のほか、有識者の皆様を交えたパネルディスカッションを行うこととしております。犯罪被害に遭われた方の境遇や求められる支援について知っていただき、また周囲にいる皆様方ができる支援について考えていただくきっかけになればと思っております。
本年３月30日、令和３年度から７年度までを計画期間とする「第４次犯罪被害者等基本計画」が閣議決定されました。この第４次基本計画では「地方公共団体における犯罪被害者等支援」がポイントの一つとなっております。犯罪被害に遭われた方に継ぎ目のない、中長期的な支援を実施するためには、国、地方公共団体、関係機関、民間被害者支援団体等が相互に連携をして、協力をし、重層的な支援を行うことができる体制を構築していくことが求められております。新潟県においては本年４月１日から新潟県犯罪被害者等支援条例が施行され、県、各市町村、警察、にいがた被害者支援センター等が連携して、犯罪被害者等施策を推進されているものと承知しております。本日の大会が新潟県における犯罪被害者支援の気運を更に高める一助となることを期待しております。
最後となりますが、この大会が多くの方々の御協力により開催されたことに心より感謝申し上げるとともに、新潟県における犯罪被害者支援が今後更に充実していくことを祈念申し上げまして、私の挨拶といたします。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
新潟県知事 花角 英世
主催者の一人として一言御挨拶を申し上げたいと思います。本日はお忙しい中、多くの皆様方に御参加をいただきまして心からお礼申し上げます。
この大会は、例年、「犯罪被害者支援フォーラム」として、県、そして県警察、公益社団法人にいがた被害者支援センターの共催により開催しているところでございますが、今年は「新潟県犯罪被害者等支援条例」を施行したことを機に、被害者支援の気運をより一層高めるため、警察庁からも共催いただき、「犯罪被害者週間新潟大会」として開催することとなりました。警察庁をはじめ多くの皆様のお力添えのもと、本日、こうして新潟大会を開催することができましたことに、この場をお借りして深く感謝申し上げたいと思います。
さて、近年、全国的に凶悪犯罪が頻発し、犯罪被害者等支援の重要性が高まる中、新潟県ではこれまでも関係団体等と連携して各種の施策に取り組んできたところでありますが、犯罪被害者等支援に関する県民理解の一層の増進を図り、総合的・計画的な支援施策を推進するため、本年４月に「新潟県犯罪被害者等支援条例」を施行し、そして７月には条例に基づく「新潟県犯罪被害者等支援推進計画」を策定したところであります。条例に基づく新たな取組として、犯罪被害者等への見舞金を支給する市町村を支援する補助事業を今年５月から開始したほか、11月を「被害者支援を考える月間」と定めまして、この大会をはじめ、県内６つの市を巡回する「新潟県縦断パネル展」を開催するなど、支援施策の充実強化と県民理解の一層の増進に努めているところであります。
今、私達の社会では、犯罪被害者やその御家族等への無理解や無関心から、配慮に欠ける言動、偏見、差別、プライバシーの侵害、インターネットを通じて行われる誹謗中傷などにより、犯罪被害者等を苦しめたり、社会的に孤立させてしまうことがあります。しかし、一方で、犯罪被害者等の置かれている状況を理解し、その気持ちに寄り添うことで、私達は誰もが犯罪被害者等の支えになることができ、そのような社会全体の理解と支えこそが、被害に遭われた方々が生活を再構築する大きな力となります。
県といたしましては、犯罪被害者等を社会全体で支え、県民誰もが安心して暮らすことができる地域社会の実現に向けて、引き続き、関係機関と連携を図りながら、被害に遭われた方々やその御家族に寄り添った支援に努めてまいりたいと考えておりますので、皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
結びになりますが、本日の新潟大会の開催に当たりまして、御尽力をいただきました関係者の皆様に改めて感謝を申し上げますとともに、この大会を通じて、より一層県民の理解が深まり、支援の輪が広がることを祈念いたしまして、御挨拶といたします。本日の大会への御参加、誠にありがとうございます。
