【要旨】
<殺害・傷害等>
他類型と比較すると最も深刻な状態に陥ってしまう傾向がある。
健康上・精神上の問題を抱えていると感じている割合も他類型と比較して最も高く、日常生活が行えなかったと感じた日数も最も多く、71.0日間支障を来している。事件後の状況の変化についても、身体的・精神的・経済的のいずれの状況も悪化していると回答した割合が他類型と比較して最も高く、様々な視点において不安定な状況が長く続いていることがうかがえる。また、主観的な回復状況においても、最も回復度が低い。
<交通事故>
他類型と比較すると深刻度合いは最も低い傾向となっている。
精神上の問題を抱えていると感じている割合が比較的少なく、重症精神障害相当にあたる人の割合も他類型と比較して最も低い。日常生活が行えなかったと感じた日数は他類型と比較すれば少ないが、40.0日間支障を来している。事件後の状況の悪化も比較的割合は低く、主観的な回復状況においても他類型と比較すると良好である。
<性犯罪>
殺害・傷害等と比較すると全体的な深刻度合いは低くなるが、精神上の悪影響が強く表れている傾向となっている。
精神上の問題を抱えていると感じている割合は比較的高く、重症精神障害相当にあたる人の割合では他類型と比較して最も高くなっている。日常生活が行えなかったと感じた日数は55.1日であり、事件後の精神的な状況の変化においては、悪化したと回答する割合が最も高い。主観的な回復状況においても、回復度合いは高くなく、性犯罪が精神上の影響を強く及ぼすことがうかがえる。

[3] 図表内の着色は、■最も深刻な類型、■2番目に深刻な類型、■3番目に深刻な類型となっている。