2 来日外国人犯罪の検挙状況
(1)全般的傾向
来日外国人犯罪の検挙状況の推移は、図表4-12のとおりである。
図表4-12 来日外国人犯罪検挙状況の推移(平成27年(2015年)~令和6年)

令和6年中の来日外国人による刑法犯の検挙状況をみると、ベトナム人やカンボジア人による窃盗犯等の増加に伴い、検挙件数・検挙人員共に増加した。また、特別法犯の検挙状況を同様にみると、フィリピン人やタイ人による薬物事犯等の増加に伴い、検挙件数・検挙人員共に増加した。
(2)国籍・地域別検挙状況
令和6年中の来日外国人犯罪の検挙状況を国籍・地域別にみると、図表4-13のとおりである。特にベトナム及び中国の2か国で、検挙件数全体の約6割を、検挙人員全体の約半数を、それぞれ占めている(注)。
注:令和6年6月末現在、入管法上の在留資格をもって我が国に在留する外国人のうち、永住者、永住者の配偶者等及び特別永住者を除いた者(約312万人)の国籍・地域別の割合は以下のとおり。中国22.7%、ベトナム18.6%、フィリピン6.6%、ネパール6.4%、インドネシア5.8%、韓国5.8%、台湾5.4%、米国4.5%、ミャンマー3.5%、ブラジル3.0%、その他17.9%(出入国在留管理庁作成資料を基に警察庁が集計)
図表4-13 来日外国人犯罪の国籍・地域別検挙状況(令和6年)

また、刑法犯検挙件数(罪種別)をみると、侵入窃盗及び万引きについてはベトナムが、詐欺については中国及びベトナムが、それぞれ高い割合を占めている。
CASE
ベトナム人の男(24)は、令和6年2月、埼玉県内のコンビニエンスストアにおいて、他人名義で契約された電子決済サービスを不正に利用して、加熱式たばこ等をだまし取った。同年4月、同男を詐欺罪で逮捕した(埼玉)。