警察活動の最前線
国民と警察を結ぶ「音のかけ橋」音楽隊
三重県警察本部警務部総務課広報室広報係(三重県警察音楽隊楽長)
伊藤 由樹

三重県警察音楽隊は、昭和30年に創設され、令和7年に70周年を迎えます。
現在、26名の隊員は、警察本部や警察署で勤務しながら、音楽隊を兼務しており、私も、平成13年の入隊以来、警察署、交通機動隊等と兼務してきました。現在は、総務課広報室で勤務しながら、楽長として音楽隊で活動しています。
全隊員が兼務であるため、本務の都合もあり十分な活動時間を確保することが難しいですが、移動中に次回の広報・啓発イベントの打合せをしたり、合奏練習に参加できなかった隊員に録音データを提供して意思統一を図ったりすることで、より良いイベントとなるように創意工夫しながら活動しています。
また、音楽隊は、幅広い年齢層の聴衆に向けて多種多様な曲を演奏するので、十分な準備が求められますが、「素敵な演奏をありがとう。事故に遭わないように気を付けるよ」といった激励の声に力をいただいています。
警察は、近寄りがたいイメージを持たれがちですが、私たち音楽隊は、警察を身近に感じてもらえる演奏を通じて、警察活動への理解と協力を得ることを任務としています。国民の皆さんが事故や犯罪被害に遭うことのない安全・安心な地域社会の実現のため、国民と警察を結ぶ「音のかけ橋」として、これからも貢献してまいります。

情報システムの自主開発で警察活動の基盤を支える
新潟県警察本部警務部情報管理課システム開発係
樋口 彰剛

社会全体のデジタル化が急速に進む中で、国民の安全・安心を守るためには、犯罪捜査をはじめとする各種警察活動に情報通信技術をうまく取り入れるなど、警察においてもDXを推進することが求められています。
新潟県警察では、まだ警察共通基盤に集約されていない業務のシステム化や、細かな業務の効率化のための情報システムの多くを、自主開発により実現しています。
情報システムは、法令改正や社会情勢の変化、新たな犯罪への対応等のため、頻繁に機能追加や改修が求められます。特に、法令改正があるときには、短期間での改修が必要となる場合がありますが、自主開発であるというメリットを活かし、スピーディーかつ臨機応変な対応が可能です。
また、自主開発は、開発者と利用者の双方が警察職員であるため、互いの距離感が近く、「こんな情報システムがあるといい」、「もっと使いやすくしてほしい」などの意見を直接聞くことができるほか、情報システムを利用する職員の業務を実際に見ることで、課題やニーズを把握し、改善することが可能です。利用者から「とても便利になった。ありがとう」と感謝いただくことも多く、自分の仕事への反応が分かりやすいことも魅力です。
私は、情報システムの自主開発を通じて警察業務の合理化・高度化を実現することにより、職員の負担を軽減し、警察活動に専念できる環境を整備することが国民の安全・安心の確保と治安の維持に寄与すると信じ、日々業務に臨んでいます。
