2 来日外国人犯罪の検挙状況
(1)全般的傾向
来日外国人犯罪の検挙状況の推移は、図表4-18のとおりである。
令和4年中の来日外国人による刑法犯の検挙状況をみると、中国人やベトナム人による窃盗犯等の減少に伴い、検挙件数・検挙人員共に前年より減少した。また、特別法犯の検挙状況を同様にみると、令和3年中に多数を占めていたベトナム人による入管法違反等の減少に伴い、検挙件数・検挙人員共に減少した。
図表4-18 来日外国人犯罪検挙状況の推移(平成25年(2013年)~令和4年)

(2)国籍・地域別検挙状況
令和4年中の来日外国人犯罪の検挙状況を国籍・地域別にみると、図表4-19のとおりである。検挙件数・検挙人員共に、ベトナム及び中国の2か国で全体の半数以上を占めている(注)。また、刑法犯検挙件数(罪種別)をみると、侵入窃盗についてはベトナム及び中国が、万引きについてはベトナムが、詐欺については中国が、それぞれ高い割合を占めている。
注:令和4年6月末現在、入管法上の在留資格をもって我が国に在留する外国人のうち、永住者、永住者の配偶者等及び特別永住者を除いた者(約183.8万人)の国籍・地域別の割合は以下のとおり
ベトナム25.2%、中国23.3%、フィリピン8.3%、ネパール6.5%、ブラジル4.8%、インドネシア4.2%、韓国4.1%、ミャンマー2.5%、米国2.4%、タイ1.9%、その他16.8%(出入国在留管理庁作成資料を基に警察庁が集計)
図表4-19 来日外国人犯罪の国籍・地域別検挙状況(令和4年)

CASE
フィリピン人の男(26)らは、令和3年8月から令和4年2月にかけて、不特定多数の賭客を相手方として、インターネット上において、足に刃物を付けた2羽の鶏の闘いによる勝敗を予想して現金で購入したポイントを賭けさせる「オンラインサボン」と称する賭博をしていた。同年4月までに同男ら6人を常習賭博罪等で検挙した(岐阜)。