2 警備業、古物営業及び質屋営業の状況
(1)警備業の状況
令和3年末現在、全国の警備業者数は1万359業者、警備員数は58万9,938人となっている。
警備業は、施設警備業務、雑踏警備業務、交通誘導警備業務、現金輸送警備業務、ボディガード等の様々の形態を有しており、特に各種センサー、非常通報装置等の警備業務用機械装置を使用して、住宅、事務所、店舗、駐車場等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する機械警備業務が広く普及するなど、国民に幅広く生活安全サービスを提供している。また、空港や原子力発電所等の重要施設での警備業務も行っているほか、2020年東京大会においては、大会会場等の警備業務を遂行するなど、安全で安心な大会の実現に貢献した。
警察では、警備業が果たすこうした役割に鑑み、警備業法に基づき、警備業務の質の向上を図るとともに、警備業者に対する指導監督を行うなどして、警備業務の実施の適正を図っている。
図表2-86 警備業者及び警備員数の推移(平成24年~令和3年)

(2)古物営業及び質屋営業の状況
古物商や質屋においては、その営業の中で古物や質物として盗品等を扱うおそれがあることから、古物営業法及び質屋営業法では、これらの営業に係る業務について事業者に対する必要な規制等を定め、窃盗その他の犯罪の防止を図っている。令和3年中、古物商及び質屋から都道府県警察に対する不正品の疑いがある旨の申告件数は209件であり、これらの業界団体は、各種防犯活動への参加や啓発活動を行っている。警察では、古物営業法又は質屋営業法に基づく品触れ(注)や指導監督等により、盗品等の流通防止と被害の迅速な回復に努めている。
注:警察本部長等が盗品等の発見のために必要があると認めたときに、古物商等に対して被害品の特徴等を通知し、その有無の確認及び届出を求めるもの。
図表2-87 古物営業及び質屋営業許可件数の推移(平成24年~令和3年)
