(2)国際化に対応した運転免許行政 1)国外運転免許証の交付等  国際化の進展により,国外運転免許証の交付件数は,最近数年は,年間約40万件前後で推移している。警察では,国外運転免許証の申請・交付窓口の拡大,電子計算機処理による国外運転免許証の発行事務の迅速化等,国際化に対応した事務の合理化を促進している。 ・ 平成14年の交付件数…38万1,448件 2)国内の外国人運転者施策  我が国に滞在する外国人のうち,我が国の運転免許を有する者は,14年末に55万6,666人となっている。  外国の行政庁の運転免許を有する者については,一定の条件の下に運転免許試験のうち技能試験及び学科試験を免除することができることとされている。14年中にこの制度により交付した我が国の運転免許証の数は2万9,727件であり,また,137の外国行政庁の運転免許を有する者に及んでいる。  一方,国際化の進展に伴い,真正でない外国の運転免許証を使用し運転免許試験の一部免除制度を悪用して我が国の運転免許を取得しようとする事案が発生していることから,警察では,慎重な審査を行うことにより不正取得の防止に努めている。また,偽造又は不正取得された国際運転免許証により自動車を運転する事案が発生していることから,その発見検挙に努めている。 3)運転免許管理技術等の移転  開発途上国から我が国の運転免許管理技術や運転者教育制度に対して高い関心が寄せられており,警察では,これらの技術や制度を積極的に紹介している。8年から運転免許管理技術等に関するセミナーを毎年開催しており,14年度は,パキスタンの運転免許行政担当者4人を招いて,我が国の運転免許に関する法制度,運転免許証作成技術,運転者教育関連施設等を紹介した。また,ボリビアに運転免許管理技術の専門家を派遣し,協力の実施に向けた調査を行った。