(2)侵入盗の認知・検挙状況  侵入盗の認知件数は,増加傾向にあり,検挙件数は平成13年までは減少傾向にあったのが,14年に増加に転じた。検挙人員は1万人台で推移している(図3-6参照)。  また,14年におけるピッキング用具を使用した侵入盗事件の認知件数は1万9,121件で,減少傾向にあるが,都市部に集中していた被害が全国へ広がっている(図3-13)。さらに,ピッキングのほか,サムターン回し(注)等の手口の侵入盗が増加している。 (注)サムターン回しとは,建物錠が設けられている戸の外側から器具を挿入して当該建物錠のサムターン(かんぬきの開閉を行うためのつまみをいう。)を回転させ解錠する侵入手口をいう。 図3-13 管区別ピッキング用具を使用した侵入盗の認知件数の推移(平成12~14年) 事例  11年4月から13年7月までの間,来日中国人の男(37)らは,窃盗組織をつくり,東北,関東,近畿地方の広域にわたり,主として会社事務所等を対象にピッキング用具等を使用して侵入する方法で窃盗を繰り返していた。14年9月までに,被疑者36人を窃盗罪等で検挙し,16都県下における事務所荒し事件等約580件の犯行を確認し,組織を壊滅した(警視庁,新潟)。