少年サポートセンターの取組み 少年サポートセンターを中心とした非行防止対策の推進 ・少年サポートセンター  少年非行を防止し,少年の健全育成を図るためには,非行の入口となり得る不良行為の早期認知,非行少年,不良行為少年及びその家族に対する早期の指導・助言,少年の規範意識の形成の促進,非行少年の立直り支援,少年非行に対する社会全体の問題意識の醸成等が重要であるほか,少年が犯罪等により被害を受けた場合には,被害少年及びその家族に対し,早期の支援を行うことが重要である。  こうした活動は,専門的知識を有する者が継続的に行うことが必要であるため,警察は,少年補導職員や少年相談専門職員を中核とする少年問題に関する専門組織である「少年サポートセンター」を全都道府県警察に設置している。 ・少年補導職員  少年相談,継続補導,被害少年の支援等の専門的・継続的な活動を行うため,全国に約1,000人の少年補導職員が配置されている。 ・少年相談専門職員  複雑な少年相談事案の処理や少年相談担当職員への指導,助言等を行うため,全国に約100人の少年相談専門職員が配置されている。  少年サポートセンターは,少年警察活動規則において,少年警察活動の中心的な役割を果たす組織として位置付けており,次のような活動を行っている。 1)少年警察ボランティア等との共同での補導活動  ・盛り場,公園等非行の行われやすい場所での補導活動を日常的に実施  ・重大な非行の前兆ともなり得る不良行為等の問題行動の早期認知  ・不良行為少年やその家庭等に対する適切な助言,指導等 2)関係機関・団体等とのネットワークの構築  少年問題に対しては,関係機関・団体が相互に連携を強化し,社会全体として取り組んでいくことが重要である。そのため,警察では,少年サポートセンターを中心として関係機関・団体との日常的な情報交換,意見交換等を行い,少年や家庭等に対する支援体制の充実強化に向けたネットワークの構築に努めている。 3)情報発信活動の充実強化  最近の少年非行の深刻化の背景の一つとして少年の規範意識の欠如や家庭,地域社会の無関心が指摘されている。  警察では,少年の規範意識の形成や家庭,地域社会における共通の問題認識を醸成するため,警察活動で得た情報の発信に力を入れており,学校に警察職員を派遣して行う薬物乱用防止教室の開催,学校,地域と連携した非行防止教室や座談会の開催等,情報発信活動の充実強化に努めている。 街頭補導の様子