第3章 犯罪情勢と捜査活動 |
事例1
多摩市長(44)は,同市長選挙に立候補を決意表明していた11年3月ころから4月ころまでの間,前後4回にわたり,設備会社社長(57)から,市長に当選した場合に担当する同市発注の水道施設工事に関し,指名業者に選定してもらいたい旨の請託を受けて,その謝礼として現金合計1,000万円の供与を受け,もって将来担当すべき職務に関し請託を受けて賄賂を収受した。また,同市長は,10月ころ,一般産業廃棄物等の収集運搬処理会社社長(53)から,同市が発注する廃棄物の収集運搬業務に関し,同収集運搬業務の委託を受けたい趣旨で供与されることを知りながら,現金600万円を収受した。14年2月,収賄罪で,3月,事前収賄罪で検挙した(警視庁)。 |
事例2
経済産業省原子力安全・保安院職員(45)は,原子力関連事業に係る情報提供等有利便宜な取り計らいをしたことの謝礼として,10年5月ころから14年1月ころまでの間,前後五百数十回にわたり,情報処理会社の元代表取締役(39)らから,現金合計約2,200万円を収受した。7月,収賄罪で検挙した(警視庁)。 |
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