暗号資産交換業者への不正送金対策の強化に関する金融機関への要請について

1 経緯

 昨今、フィッシングによるものとみられるインターネットバンキングによる不正送金事犯において暗号資産交換業者の金融機関口座に送金される被害や、特殊詐欺事案において暗号資産交換業者の金融機関口座に送金させる被害が多発している状況を踏まえ、令和6年2月6日、金融庁と連携し、一般社団法人全国銀行協会等に対して、次の対策事例を参考とした更なる対策の強化について、会員等への周知を要請しました。

 

2 要請の内容

 <暗号資産交換業者への不正な送金への対策事例>

(1) 振込名義変更による暗号資産交換業者への送金停止等

  • 暗号資産交換業者の金融機関口座に対し、送金元口座(法人口座を含む。)の口座名義人名と異なる依頼人名で行う送金については、振込・送金取引を拒否する。
  • この際、あらかじめ、ウェブページ等により利用者への周知を図る。

(2) 暗号資産交換業者への不正な送金への監視強化

 暗号資産と法定通貨との換金ポイントとなる暗号資産交換業者との取引に係る取引モニタリングは、リスク低減措置の実効性を確保する有効な手法であることから、パターン分析のためのルールやシナリオの有効性について検証・分析の上、抽出基準の改善を図るなど、暗号資産交換業者への不正な送金への監視を強化する。

 

 

要請団体等

  • 一般社団法人全国銀行協会
  • 一般社団法人全国地方銀行協会
  • 一般社団法人第二地方銀行協会
  • 一般社団法人全国信用金庫協会
  • 一般社団法人全国信用組合中央協会
  • 一般社団法人全国労働金庫協会
  • 株式会社ゆうちょ銀行
  • 農林中央金庫
  • 株式会社商工組合中央金庫