<<前へ
目次
次へ>>

 2006年(平成18年)7月、北朝鮮は、我が国を含む他国の非難を顧みず、複数の弾道ミサイルの発射を強行するとともに、同年10月には、地下核実験を実施したと発表しているほか、ミサイルやその関連技術を輸出しているとみられるなど、国際社会の平和と安全に対して深刻な脅威をもたらしています。
  中国は、我が国の先端科学技術に高い関心を有し、我が国からの技術移転の拡大を図っており、先端科学技術の移転のため、多数の学者、技術者、留学生、代表団、在日中国大使館員等を介して、多様かつ巧妙な情報収集活動を活発に行っているものとみられます。
  また、ロシアは、2005年(17年)10月及び2006年(18年)8月に先端科学技術に関する機密情報を不正に入手していた在日ロシア通商代表部員が相次いで検挙された事例が示すように、我が国の先端科学技術に強い関心を有し、これに関する各種工作活動を現在も積極的に展開しているものとみられます。
  こうした情勢を踏まえ、警察では、北朝鮮、中国、ロシア等による先端科学技術等をねらった対日諸工作に関する情報収集活動を強化するとともに、違法行為に対しては厳正な取締りを行うこととしています。また、大量破壊兵器関連物資等の拡散に対する国際的な取組みが強化される中、外国治安情報機関等との活発な情報交換等を通じて、大量破壊兵器関連物資等の不正輸出の取締りを一層強化していくこととしています。


掲載内容は、2006年(18年)10月18日現在のものです。

地下核実験実施を発表した北朝鮮に対する決議を全会一致で採択した国際連合安全保障理事会

(2006年(平成18年)10月)(共同)