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 平成17年中、天皇皇后両陛下は、第56回全国植樹祭(6月、茨城)、第60回国民体育大会秋季大会(10月、岡山)、第25回全国豊かな海づくり大会(11月、神奈川)、阪神・淡路大震災10周年のつどい及び国連防災世界会議開会式(1月、兵庫)等への御臨席のため、行幸啓になりました。
 海外へは、天皇皇后両陛下が国際親善等のため、ノルウェー及びアイルランド(5月)並びにサイパン島(6月)を御訪問になったほか、皇族方が計11回御訪問になりました。
 また、11月には都内のホテルにおいて紀宮殿下の御結婚式及び披露宴が執り行われ、天皇皇后両陛下及び皇太子同妃両殿下を始めとする皇族方が御出席になりました。
 これに対し、過激派等は、皇族方が御臨席になる行事・式典に反対し、集会、デモやビラ配布に取り組みました。
 このような情勢の中で、警察は、皇室と国民との間の親和に配意した警衛警備を実施し、御身辺の安全確保と歓送迎者の雑踏事故防止を図りました。


天皇皇后両陛下の第25回全国豊かな海づくり大会御臨席に伴う警衛警備(11月、神奈川)

紀宮殿下御結婚に伴う警衛警備(11月、東京)



1 外国要人

(1)ブッシュ・米国大統領来日に伴う警護警備
 ブッシュ・米国大統領は、夫人及び随員を伴い、11月15日に来日し、京都市内での日米首脳会談等の日程を滞りなく終え、同月16日に離日しました。
 警察庁では、警察庁緊急テロ対策本部の下に警備対策室を設置し、京都府警察では特別派遣部隊約2,800人を含む約5,800人(最大時)の警察官を動員して警護警備を実施しました。

(2)プーチン・ロシア連邦大統領来日に伴う警護警備
 プーチン・ロシア連邦大統領は、随員を伴い、11月20日に来日し、都内での日露首脳会談等の日程を滞りなく終え、同月22日に離日しました。
 警察庁では、警察庁緊急テロ対策本部の下に警備対策室を設置し、警視庁では約7,500人(最大時)の警察官を動員して警護警備を実施しました。

2 国内要人

(1)第44回衆議院議員総選挙に伴う警護警備
 第44回衆議院議員総選挙(8月30日公示、9月11日投開票)に際しては、与野党の熾烈(しれつ)な選挙戦を反映し、国内要人の全国的な往来が活発化しました。特に、小泉自民党総裁は、選挙運動期間中、18都道府県において応援演説を行いました。
 関係都道府県警察では、右翼によるテロ等違法事案の発生が懸念される厳しい警護情勢下、雑踏警備対策にも配意しつつ的確な警護警備を実施し、国内要人の身辺の安全を確保しました。

(2)首相警護
 イスラム過激派等による国際テロの脅威が依然として高く、厳しい警護情勢の中、小泉首相のASEAN主催緊急首脳会議への出席に伴うインドネシア訪問(1月)、グレンイーグルズ・サミットへの出席に伴う英国訪問(7月)、国連特別首脳会合への出席に伴う米国訪問(9月)、APEC首脳会議への出席に伴う韓国訪問(11月)、東アジア・サミットへの出席等に伴うマレーシア訪問(12月)等において、的確な警護警備を実施し、身辺の安全を確保しました。


日米首脳会談後の共同記者会見において握手を交わす両首脳(11月、京都)(共同)

衆議院議員総選挙に伴う小泉首相の街頭演説(8月、神奈川)(共同)

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