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1996年(8年)12月に、ペルーの左翼テロ組織が引き起こした「在ペルー日本国大使公邸占拠事件」は、我が国の権益や在外邦人に対するテロの脅威を改めて明らかにするものでした。 近年は、イスラム過激派によるテロの脅威が高まる中で、我が国の権益や在外邦人がテロの標的となるなど、イスラム過激派によるとみられるテロの被害に遭う事件が発生しています。 1997年(9年)11月には、エジプトのルクソール・ハトシェプスト女王葬祭殿において、武装グループが銃を乱射し、邦人10人を含む死者62人、邦人1人を含む負傷者24人の被害を出した「エジプトにおける観光客襲撃事件」が発生しました。本件は、犯行声明等から、同国最大のイスラム過激派組織「イスラム集団」によるものと判明しています。 1999年(11年)8月には、中央アジアのキルギスにおいて、国際協力事業団(現・国際協力機構(JICA))の資源開発調査に従事していた邦人4人を含む7人が誘拐される「キルギスにおける邦人技師拉致(らち)事件」が発生しました(邦人は同年10月に解放)。この事件は、オサマ・ビンラディンと関係を有するとされる「ウズベキスタン・イスラム運動(IMU)」のメンバーによる犯行とみられています。 2001年(13年)9月に発生した「米国同時多発テロ事件」では、ハイジャックされた航空機に搭乗していた邦人と世界貿易センタービルの崩壊に巻き込まれた邦人の計24人が犠牲となりました。 2002年(14年)10月の「インドネシア・バリ島における爆弾テロ事件」においては、邦人2人が犠牲となりました。 2003年(15年)5月に発生した「サウジアラビア・リヤドにおける外国人居住区連続爆破テロ事件」では、外国人居住区3か所に大量の爆発物を積んだ車両が突入して自爆し、34人が死亡、邦人を含む194人が負傷しました。同事件は、「アル・カーイダ」による犯行とみられています。 2005年(17年)10月に発生した「インドネシア・バリ島における同時多発テロ事件」においては、邦人1人が犠牲となりました。
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