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はじめに


 平成16年は、世界各地で大規模・無差別テロが発生するなど、依然として厳しい国際テロ情勢の中、我が国においても、アル・カーイダ関係者が潜伏していた事実が明らかになるなど、テロの脅威が急速に高まりました。日本人拉致問題については、帰国した5人の拉致被害者の家族が帰国・来日を果たしましたが、10人の安否不明者に関しては、過去3回の日朝実務者協議を通じ、北朝鮮側の説明は不十分・不自然で、依然として疑問・不明な点が残るものとなりました。
 国内では、オウム真理教が松本被告の権威を前面に出した「原点回帰」の教団運営を行ったほか、右翼は領土問題等をとらえた活発な抗議活動を展開し、過激派は反戦闘争に絡めた「テロ、ゲリラ」事件を敢行するなど、厳しい警備情勢が続きました。また、7月には「新潟・福島豪雨」や「福井豪雨」、10月には「新潟県中越地震」が発生し、さらに過去最多の10個の台風が本邦に上陸するなど、大規模自然災害が頻発して全国各地で甚大な被害が発生しました。
 こうした中、警察は、国内外の関係機関等と緊密に連携しつつ、テロ関連情報の収集、テロリスト容疑者の追及検挙、重要施設の警戒警備等を徹底したほか、災害発生時には迅速的確な救出救助活動等を行うなど、警備諸対策を強力に推進しました。
掲載内容は平成16年12月末現在のものです。(特に記載の場合を除く。)

新潟県中越地震の発生に伴う災害警備活動(10月、新潟)
新潟県中越地震の発生に伴う災害警備活動(10月、新潟)

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