警察庁における行政事務のペーパレス化(電子化)実施計画(2000年5月29日)
警察庁丙総発第23号
警察庁丙情管発第19号
第1 目的等
1 目的
警察庁(附属機関及び地方機関を含む。以下同じ。)においては、「警察行政情報化推進計画の策定について」(平成10年5月20日付け警察庁乙情発第2号等)により情報化を推進し、行政の質の高度化、国民サービスの質的向上を図っているところであるが、行政事務の効率化・高度化を図っていくためには、情報通信基盤の整備、制度・規程の見直し等所要の環境整備を進めつつ、紙を中心に行われている警察庁内や関係機関との間に共通する内部事務について、現行業務運営の見直しも含め、ペーパーレス化(電子化)を推進することが必要である。
こうしたことから、「バーチャル・エージェンシーの検討結果を踏まえた今後の取組について」(平成11年12月28日高度情報通信社会推進本部決定)の「3.行政事務のペーパーレス化(電子化)」に基づき、警察庁における行政事務のペーパーレス化(電子化)に関する計画を定めるものである。
2 目標
警察庁における内部事務のうち「連絡・通知」及び「情報共有」を主眼とする事務について、原則としてペーパーレス化(電子化)を図るとともに、「協議・調整」及び「申請・承認」に係る事務についても可能な限りペーパーレス化(電子化)を図ることにより、内部事務の過半についてペーパーレス化(電子化)の実現を目指す。
第2 対象機関
警察庁内部部局、附属機関及び地方機関
第3 具体的な方策
1 対象事務
(1)別表に掲げる内部事務について、原則として第4に定める計画期間内にぺーパーレス化(電子化)を実現する。
(2)別表に掲げていない内部事務についても、できる限り積極的にペーパーレス化(電子化)に取り組む。
(3)「行政コスト削減に関する取組方針」(平成11年4月27日閣議決定)に掲げられたぺーパーレス化(電子化)関連事項についても、着実に実施する。
2 ペーパーレス化(電子化)方策
(1)基本的考え方
ペーパーレス化(電子化)に当たっては、警察統合情報通信ネットワークシステム(以下「P-WAN」という。)、霞が関WAN等の既存のネットワーク・インフラ、警察庁文書管理システム、警察文書伝送システム、省庁間電子文書交換システム等のシステムを活用して実施するものとする。
(2)事務の類型ごとの方策
- 庁内の「連絡・通知」及び「協議・調整」に係る事務については、原則として、P-WANの電子メール又は電子掲示板を利用する。
- 組織的に共有すべき文書については、電子的に作成・取得したものに限らず、可能な限り電子化を行い、警察庁文書管理システム等により、保管・管理する。
- 庁内の「申請・承認」に係る事務について、りん議・決裁システム等の整備を検討する。
- 内部部局と附属機関等との間の「連絡・通知」及び「協議・調整」に 係る事務については、原則として、警察文書伝送システムを利用する。
- その他、内部部局又は附属機関等における個別の事務について、事務の形態に応じたシステム化を検討する。
- 省庁間の「連絡・通知」に係る事務については、原則として省庁間電子文書交換システムを活用するものとする。
- 法令協議等省庁間の「協議・調整」に係る事務については、原則として、霞が関WANの掲示板若しくは電子メール又は省庁間電子文書交換システムを活用する。
3 環境整備
(1)警察行政情報化推進計画等により、ネットワークの拡充等の情報通信基盤の整備を推進する。
(2)紙依存体質からの脱却を目指し、事務処理方法・手順の見直し、職場環境の整備、情報通信機器の有効活用のための教養等を徹底する。
(3)ペーパーレス化(電子化)に当たって、内部規程等の変更を要するものについては、計画期間内に所要の措置を講じる。
第4 計画期間
平成12年度を初年度とする3か年計画とし、その前半を集中取組期間とする。この計画期間内に、第3で講じることとされる措置について、可能な限り実現を図る。