警察政策フォーラム｢特殊詐欺の現状と対策〜高齢者の被害防止を中心に〜｣の開催について
この度、警察大学校警察政策研究センターでは、標記のフォーラムを開催することとなりましたので、多数の皆様のご参加を賜りますようご案内申し上げます。
開催趣旨
特殊詐欺は、振り込め詐欺（オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺及び還付金等詐欺）及び振り込め詐欺以外の特殊詐欺に分類され、被害者に対面することなく現金等をだまし取ることが多い犯罪です。平成15年頃からその発生が目立ち始め、平成16年には認知件数が約25,000件、被害額が約284億円に達するなど社会問題化したことから、警察では、体制の整備により取締活動を強化したほか、金融機関に対するＡＴＭ利用限度額の引下げの促進、金融機関職員等と連携した声掛け等の各種予防活動等を推進し、平成21年にはピーク時である平成16年の約３分の１にまで認知件数が減少しました。
しかしながら、特殊詐欺の認知件数は、平成22年以降、平成29年まで７年連続で増加し、被害額についても、平成26年には過去最高の約566億円となり、平成29年の被害額も約395億円と一日当たり約１億円の被害が生じているなど、依然として極めて深刻な情勢にあります。
特殊詐欺は、犯行の関係箇所が広域に及ぶ上、犯行の役割が細分化されるなど巧妙に組織化され、犯行グループが短期間で離合集散を繰り返すなど、犯行の全容の解明が困難となっています。また、犯行の手口を巧妙化・多様化させているため、最新の手口等に合わせた捜査手法や被害防止の取組を推進する必要があるほか、特殊詐欺全体の認知件数に占める65歳以上の高齢者の割合は平成30年11月末現在で約８割（77.8％）に上っており、こうした情勢を踏まえた一層の対策が求められています。
また、内閣府が平成29年１月に実施した「特殊詐欺に関する世論調査」においては、全体の約８割が「自分は被害にはあわない」と考えていることなど、国民の特殊詐欺に関する意識が明らかとなりました。さらに、内閣府が平成29年９月に実施した「治安に関する世論調査」においては、国民が不安に感じる犯罪について、「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」と答えた者が50.2%と過半数を超えており、平成16年の調査と比べ、21.8ポイントも大幅に上昇していることからも、特殊詐欺に対する国民の不安感が増加している状況が窺われるところです。
そこで、平成30年８月、警察では、被害実態調査を行い、被害者がだまされた要因や詐欺を見破ったポイント等を把握・分析し、特殊詐欺の効果的な被害防止対策に資することとしました。
また、高齢者の方が、犯人からの電話にだまされてしまう要因として、平素から家族の間でのコミュニケーションが十分にとれていないため、犯人からの電話の内容の不自然さに気付きにくいことや、家族に確認や相談をしにくいことなどが考えられます。そこで、被害に遭いやすい高齢者だけではなく、その子供・孫世代への働き掛けをも強化し、日常的に家族間で連絡を取り合うという気運を情勢することが被害防止に有効と考えられます。平成30年９月には、幅広い世代に対する発信力を有する芸能人の方々による「オレオレ詐欺予防プロジェクト」と連携し、効果的な広報啓発を推進していくこととしました。
本フォーラムでは、専門家をお招きし、高齢者の特殊詐欺被害防止を中心に、高齢者の心理・行動特性等を踏まえ、高齢者が直接電話を受けないための環境整備、訴えかける対象者に即した効果的な広報啓発、社会全体で高齢者を守る気運の醸成のための取組について議論を深めるなど、より効果的な特殊詐欺被害防止対策や広報啓発の在り方を探ることを目的として開催いたします。
日時、場所等
平成31年３月12日（火） 午後１時30分 〜 午後５時20分
グランドアーク半蔵門 ４階「富士東」（千代田区隼町１−１）
参加費：無料
申込方法
参加を希望される方は、次のいずれかの方法で、３月１日（金）までにお申し込みください。
１ E-mailによる申し込み
次の事項を入力の上、お申し込みください。
○氏名（ふりがな） (必須）
○勤務先・役職 （必須）
○電話番号（自宅又は勤務先等） (必須)
○住所（自宅又は勤務先等）
○E-mailアドレス （必須）
２ FAXによる申し込み
別紙の参加申込書に必要事項を記入の上、
警察政策研究センター（ＦＡＸ：０４２−３３０−１３０８）
※ 申込人数が会場の収容人数を超えた場合等、申込状況によっては、期日前に締め切らせていただいたり、締め切り後に参加者の人数調整を行うことがありますのであらかじめ御了承下さい。
※ お送りいただいた個人情報は、本フォーラムに必要な事務処理及び今後の案内以外の目的で使用することはございません。
お問い合わせ先
〒183-8558
東京都府中市朝日町3-12-1
警察大学校警察政策研究センター（担当：柿沼）
TEL042-354-3550（内線3416） FAX042-330-1308