犯罪捜査規範(被害者対策関係部分)

犯罪捜査規範の改正(被害者対策関係部分)の概要

 犯罪捜査規範とは、昭和32年に制定された国家公安委員会規則のことであり、警察官が捜査活動の際に守るべき心構えや捜査方法、手続き等を定めています。

 そもそも警察は、個人の権利と自由を保護することを目的に設置された機関であり、犯罪による権利侵害等があった場合にその被害者又は親族(以下「被害者等」。)を救済することは、自らの設置目的を達成するために当然行うべき事柄です。

 また、近年、被害者等の受ける様々な被害の深刻な実態について、国民の関心が高まるとともに、警察に期待される役割も大きなものになっています。

 そこで、警察の設置目的を達成するため、犯罪の捜査に関し行う被害者対策について、その一層の推進を図るべく、犯罪捜査規範上に被害者対策に関する以下のような規定を設けました。

被害者等に対する配慮(第10条の2)

 捜査を行うに当たっては、被害者等の心情を理解し、その人格を尊重しなければならないこととする。

 捜査を行うに当たっては、被害者等の取調べにふさわしい場所の利用その他の被害者等にできる限り不安又は迷惑を覚えさせないようにするための措置を講じなければならないこととする。

被害者等に対する通知(第10条の3)

 捜査を行うに当たっては、被害者等に対し、刑事手続の概要を説明するとともに、当該事件の捜査の経過その他被害者等の救済又は不安の解消に資すると認められる事項を通知しなければならないこととする。ただし、捜査その他の警察の事務若しくは公判に支障を及ぼし、又は関係者の名誉その他の権利を不当に侵害するおそれのある場合は、この限りでないこととする。

被害者等の保護等(第11条第1項)

 警察官は、犯罪の手口、動機及び組織的背景、被疑者と被害者等との関係、被疑者の言動その他の状況から被害者等に後難が及ぶおそれがあると認められるときは、被疑者その他の関係者に、当該被害者等の氏名又はこれらを推知されるような事項を告げないようにするほか、必要に応じ、当該被害者等の保護のための措置を講じなければならないこととする。

その他(第9条、第11条第2項)

 秘密の保持等に関し所要の改正を行うこととする。