4節 支援等のための体制整備への取組
(1) 相談及び情報の提供等
○主な取組
- 地方公共団体における総合的対応窓口の設置の促進等(内閣府)
(2) 調査研究の推進等
○主な取組
- 犯罪被害者の精神健康の状況とその回復に関する研究(厚生労働省)
厚生労働科学研究において,平成23年度から「大規模災害や犯罪被害等による精神科疾患の実態把握と対応ガイドラインの作成・評価に関する研究」(主任研究者金吉晴)を3年計画で実施しており,平成24年度には「犯罪被害者に対する急性期心理社会支援ガイドライン(分担研究者中島聡美(国立精神・神経医療研究センター)他,平成25年2月15日初版)」を作成した。
- 法務省における「犯罪被害実態調査」の調査に関する検討(法務省)
4回目となる調査を平成24年1月に全国で実施。関係機関において犯罪被害者等に対する適切な支援策など被害者関係施策について幅広く検討する際の基礎資料として活用されるよう,平成25年3月に調査結果を取りまとめ,公表した。
(3) 民間の団体に対する援助
○主な取組
- 民間の団体への支援の充実(内閣府,警察庁,厚生労働省,法務省,文部科学省,国土交通省)
預保納付金を用いた犯罪被害者等の支援事業として,平成24年12月より,犯罪被害者等の子どもに対する奨学金貸与,犯罪被害者等支援団体に対する助成の両事業が開始された。
警察において,民間被害者支援団体が実施する研修への講師の派遣などの支援に努めているほか,活動支援,相談業務の委託,直接支援業務の委託及び被害者支援に関する理解の増進に係る業務の委託に要する経費を予算措置し,民間被害者支援団体に対する財政的援助の充実に努めている。また,平成25年度からは,性犯罪被害者の早期回復に資するための直接支援,相談活動等の業務委託費を新たに予算措置している。(民間被害者支援団体等に対する活動支援に要する経費(国費):24年度6百万円,25年度6百万円),(民間被害者支援団体に対する直接支援業務の委託に要する経費(国庫補助金):24年度87百万円,25年度42百万円),(民間被害者支援団体に対する相談業務の委託に要する経費(国庫補助金):24年度111百万円,25年度109百万円),(民間被害者支援団体に対する性犯罪被害者支援業務の委託に要する経費(国庫補助金):25年度48百万円)
- 警察における民間の団体との連携・協力の強化(警察庁)
平成24年6月,多年にわたり犯罪被害者支援活動に尽力し,多大な功労があったと認められる犯罪被害者等早期援助団体,犯罪被害相談員等に対して,警察庁長官と認定特定非営利活動法人全国犯罪被害者支援ネットワーク代表者とが連名表彰等を行う「犯罪被害者支援功労者・功労団体表彰等」の表彰制度が設けられた。