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民間団体への援助に関する検討会(第10回)議事録


(開催要領)  
日時: 平成19年4月18日(水)15時00分~16時30分
場所: 中央合同庁舎第4号館共用第4特別会議室
出席者:  
座長冨田 信穂常磐大学大学院被害者学研究科教授
中島 聡美国立精神・神経センター精神保健研究所 成人精神保健部犯罪被害者等支援研究室長
林 良平全国犯罪被害者の会幹事
番 敦子弁護士
荒木 二郎内閣府犯罪被害者等施策推進室長
小田部 耕治警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長
生嶋 文昭総務省自治行政局自治政策課長
辻 裕教法務省刑事局参事官
代理大西 友弘厚生労働省社会保障担当参事官室長補佐

(議事次第)

  1. 開会
  2. 中間取りまとめに向けた検討について
  3. その他
  4. 閉会

(配布資料)

資料1 中間取りまとめたたき台資料(PDF形式:235KB)別ウインドウで開きます
資料2 中間取りまとめたたき台に関する各構成員からの意見(PDF形式:110KB)別ウインドウで開きます
資料3 林構成員提出資料(PDF形式:95KB)別ウインドウで開きます
資料4 (社)被害者支援都民センター自助グループメンバー提出資料(PDF形式:370KB)別ウインドウで開きます



(議事内容)

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 皆さん、こんにちは。大変お忙しい中、また、雨の中をお運びいただきましてありがとうございます。
 ただいまから、第10回の民間団体への援助に関する検討会を開催させていただきます。
 司会を、いつものように冨田座長にお願い申し上げます。

○冨田座長 それでは、司会を務めさせていただきます。
 本日の議事について、事務局から御説明願います。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) お手元の議事次第にございますように、本日は、座長が私案として作成されました中間取りまとめのたたき台をもとにいたしまして、民間団体への援助のあるべき姿について、中間取りまとめを行うための検討を順次行ってまいりたいと考えております。

○冨田座長 それでは、本日は、ただいま事務局から説明のあったように議事を進めてまいります。
 それでは、民間団体への援助のあるべき姿について、検討を進めたいと思います。何点か資料があるようですので、事務局から御説明をお願いいたします。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 資料1は、既に事前にお配りをしておりますけれども、これまでの議論等を踏まえまして、冨田座長の方で私案として作成されました中間取りまとめのたたき台でございます。先ほど申し上げましたように、これをもとにして御議論を願えればと考えております。
 資料2は、資料1に対しまして、警察庁から提出されております意見でございます。本日の議論の中で、また御発言を賜れればと考えております。
 資料3は、林構成員から提出がございました民間支援団体の経理状況について分析された資料でございます。これにつきましても、後ほど補足説明等を賜れればと思っております。
 資料4は、被害者支援都民センターの自助グループメンバーの方から提出があった資料でございます。民間支援団体の重要性について大変よくわかるというか、身につまされる資料であると思いますので、御参考にしていただければと思います。
 資料については以上でございます。

○冨田座長 どうもありがとうございます。
 それでは、資料3につきまして、林構成員から補足説明したいことが何かありますか。

○林構成員 はい。前回はなかなか時間がなくてできなかったのですが、皆さんの参考になればと思ってつくってみたものです。とりあえず、早期団体と言われていた9つの分と、それを目指す団体の中で、殺人事件の多い地域3つと、一番少ない方から3つと、中間あたりをまとめてみました。
 基本的に、警察庁の言われました扶助、補助の問題にそってやっておられるんですけれども、座長もおっしゃっていましたように、被害者への直接支援がなかなか行えていない、被害者にとってどういう支援が大事かとか、まだなかなかわかっておられないのではないかと、実は、これをつくりながら思いました。
 それともう一つ、基本法、基本計画ができる以前と以後とでは支援の在り方が違うということを何回も言ってきたと思いますが、まだ早期団体になっていないところは、研修費とか広報啓発費とか、そういうところにかなりお金を使っておられるんですけれども、状況は変わってきたので、これを少し、私の希望からすれば、もう少し被害者への直接支援へということで、早期団体にならなくてもお金の使い方を変える仕組みを警察庁の方からされてもいいのではないかと。自助グループの支援の問題とか、これについても早期団体でなくてもやれるんだというような意識をもっと持てば、民間団体ももっと発展していき、被害者も喜ぶというか、たとえ一人でもそれで救われる人がいればいいのではないかという気持ちを持ちました。
 私もここでいろいろな発言をしていますけれども、基本的に、民間団体の補助というか、援助を手厚くするというのは、それは被害者の人たちが国民として幸せな生活を営めるためにやるものであると思いますので、そこら辺、民間団体はこれからもう一つ工夫が要るのではないかと、資料を作成しながら思っていた次第です。
 以上です。拙い説明ですみません。

○冨田座長 どうもありがとうございます。民間団体の果たすべき役割についてお考えを披露していただきました。また後で、「役割」のところで議論が出てきますが、そのときに発言をお願いしたいと思います。また、そういう立場に立って具体的に民間団体の援助のあり方に関係する部分がありましたら、そのときに御発言をお願いしたいと思います。どうもありがとうございます。
 それでは、本日の検討に入ります。
 本検討会における検討事項につきましては、前回まで一通り検討を終えましたので、私の方で、これまでの議論の流れを踏まえまして、検討会としての中間取りまとめに向けた議論のたたき台とするために、私が一構成員の立場で座長私案たたき台を作成しました。このたたき台は、あくまでも検討会としての中間取りまとめに向けて議論を詰めるためのものでありまして、言うまでもありませんが、最終案ではございません。
 したがいまして、構成員の皆様には、このたたき台をもとに引き続き活発な議論をいただきますようお願いしたいと思います。
 とは申しながら、中間取りまとめの文言を取りまとめる段階でもありますので、御発言に際しましては、なるべく具体的な修正案というか、そういう形で御意見をいただければありがたいと思います。
 それでは、早速、検討に入りたいと思います。まず、たたき台のIの「はじめに」から議論に入りたいと思いますが、ここでは、本検討会が設置された背景や経緯、これまでの検討状況について述べておりますけれども、この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。いかがでしょうか。

○番構成員 私が言うのは申し訳ありませんが、「はじめに」の部分はよろしいのではないでしょうか。

○冨田座長 この部分については、経緯等についてたんたんと書いてある部分ですので、特に御議論はないかと思います。
 それでは、基本的には、この「はじめに」につきましては、御了解いただいたことにさせていただきます。
 それでは、次に進みたいと思います。
 IIの「提言(案)」でございます。「提言(案)」の構成につきましては、これまでの議論の流れを踏まえまして、第1として「民間団体による活動の意義、民間団体への援助における国・地方公共団体・民間の役割」、第2として3ページの「国による民間団体への財政的援助の在り方」の部分です。第3ですが、「援助拡充に向けた検討の方向性」という3つの柱に分けて記述しております。
 それでは、第1の1ですが、「民間団体による活動の意義」の検討に入りたいと思います。ここでは、民間団体による支援活動の意義、メリットについて述べているわけですけれども、この部分につきまして御意見がありましたら御発言いただきたいと思います。

○中島構成員 この部分について、内容に特に異議があるわけではないのですが、1か所、一般の方々が見られたときにわかりにくいかと思うところがあって、作成されました座長の方で、どういう意図でこの部分を書かれたかということをお伺いしたいんですが。「第1」と書いてあるところの真ん中ぐらいだと思いますが、「また、民間団体による支援活動の利点として、公的機関と接触できない犯罪被害者への支援を行える」とあります。大体はわかるような気がしますが、この「公的機関と接触できない犯罪被害者」が、一般の方が読んだときに少しわかりにくいかと思いました。

○冨田座長 御指摘ありがとうございます。この趣旨は、前に私のペーパーの中で説明しましたように、必ずしもすべての被害者の方が被害の通報をするとは限らないということもあって、そういう場合には、警察等による支援を受けることができないことになりますが、民間であれば、それは可能であるという趣旨です。そういうことを念頭に置いてこういう記述をいたしましたけれども、もう少しいい記述の仕方があれば、ちょっとお教えいただけるとありがたいと思います。

○中島構成員 ありがとうございます。たぶんそういう御趣旨だろうと私も思っていたのですが、読んだときにちょっとわからないので、場合によっては、括弧書き等で、例示という形でお付けいただいた方がわかるのかと思いました。

○冨田座長 どうもありがとうございます。その部分につきましては、事務局とも相談しながら、もう少しわかりやすいような形にできるのかどうか検討したいと思います。

○林構成員 同じようなことですけれども、「公的機関による支援が終了した後」ということですけれども、この「公的機関」はどこを差しておられますか。

○冨田座長 私の頭にあるのは、公的機関というのは主として刑事司法機関です。ただ、刑事司法機関という言葉も、学問的には、警察から矯正・保護の機関までになりますが、必ずしも警察は刑事司法機関と言えるかどうかとか、そういう議論があるので、「公的機関」というような一般的な書き方にした方がいいと思った次第です。
 よろしいでしょうか。

○林構成員 要は、法務省の方で、検察庁なり、地方裁判所なりで、OBの方々が説明されているとか、そういうことも含めた意味での広い範囲で考えたらいいわけですね。

○冨田座長 そのとおりです。あとは、公的機関といっても、地方公共団体等も含めてかなり広く捉えています。

○林構成員 ありがとうございます。

○冨田座長 この部分について、ほかにいかがでしょうか。

○番構成員 民間団体の支援の必要性、重要性について、多方面からまとめていただいたと思いますので、私はこの部分は、先ほど中島先生が御指摘の部分を括弧書きで入れるなりなさって、それでよろしいかなと思いました。

○冨田座長 ありがとうございます。
 それでは、関連もしますので、2の「民間団体への援助における国・地方公共団体・民間の役割」の検討に入りたいと思います。
 ここでは、国・地方公共団体・民間それぞれが、民間団体の活動を支える必要のあることや、地方公共団体・民間の取組みに対しまして、国においてどのような援助を行うことが適当かについて述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○林構成員 言葉の定義で、上から7行目に「地方公共団体」が2つありますが、これを警察のことで考えるのか、知事部局で考えるのかとか、いろいろ考えなければいけないのですが、どういう範囲で「地方公共団体」として、これはどこを指しているのでしょうか。

○冨田座長 ここでもかなり幅広く捉えております。

○林構成員 未来を考えて「地方公共団体」と書いていただいたと理解すればいいですか。現実はまだ警察の方だけがよくわかっているだけで、一般の知事部局の人たちは被害者のことがほとんどまだわかっていないと思うので、ちょっとこだわってみたのですが、広い範囲ということで理解しておけばいいわけですね。

○冨田座長 そうです。
 あとは、ちょっと先に進むようですが、そういうことの使い分けが必要なときには、「警察とそれ以外の部局も含めた地方公共団体全体」とか、そういう表現を用いている部分もありますので、ただ「地方公共団体」という文言であれば、それは広く捉えているということで書いております。

○林構成員 わかりました。

○冨田座長 よろしいでしょうか。
 総務省さんから何かありますか。

○総務省自治行政局自治政策課長 総務省でございます。2の部分に、地方公共団体に対する財政措置であります地方財政措置の記述がありますので、前にもこうしたことで発言しておりますが、所管ですので一言申し上げます。
 私ども総務省の方では、この中間取りまとめに向けて座長がお示しいただきました私案については、基本的に修文等の異論はございません。これはまさに方向性を御提示いただいているものでございます。なお、この地方財政措置については、実を言いますと、こういう財政措置というのは、予算措置などと同様に手順を踏まないといけない面がございます。この民間団体を援助する場合の地方公共団体に対する地方財政措置が行われることになるためには、まず、国と地方の役割分担のきちんと議論、整理し、地方公共団体が担うべき具体的な施策が明らかになりました上で、その地方財政措置のあり方について、個別の施策ごとに実質的に検討されていくことになります。
今回の私案については、方向性をお示ししているものですので、修文等の意見ではございませんが、以上1点だけ申し上げさせていただきます。よろしくお願いします。

○冨田座長 どうもありがとうございました。基本的には、この案について御理解いただいたと思います。
 事務局の方ではどうですか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 特にありません。

○冨田座長 それでは、この第1の2の部分はお認めいただいたと思いますので、次に進みたいと思います。
 第2の「国による民間団体への財政的援助の在り方」の1「国による財政的援助の在り方を検討する際の基本的な考え方」について検討を行いたいと思います。
 ここでは、国による財政的援助のあり方を検討する際の基本的な考え方として幾つかのものを示しているわけですが、事業費を中心に検討するということ。それから、公的な財政的援助の前提として、民間団体においても一定の体制がとられている必要があるということを中心に述べております。
 この部分につきまして御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○番構成員 第2の1の第2段落、「一方、民間団体は」の段落が、恐らく非常に反発を生みます。前のときに座長私案を持ち帰りまして検討しましたけれども。
 まず、一番反発をすると思われるのが、「可能な限り自助努力により必要な経費を確保することが望まれ」と。意味合いとしてはわかりますが、「自助努力により」というのが、では、まるで努力していないみたいだと。目いっぱいの自助努力をしながらも、なおかつ大変な状況が多くの団体であります。それをまだ自分たちの努力が足りないと言わんばかりの感じだと受け取るわけです。
 ですから、この段落全体が、例えば、「運営費等の必要経費の不足、あるいは、助成の必要性を求める声は高いものの」みたいな、まず現実があって、「けれども、独立した団体であり、今の行政改革の流れの中で」ということで書いていただきたいことと、この「自助努力により」は、例えば修文としては「鑑みると、各団体において、」というのはやめて、「可能な限り各団体において必要な経費を確保することが望まれる」と。「自助努力により」は消しておいていただいた方がよろしいのではないかと思います。
 それから、運営費を出さないというのは、これを見ますと、最初に独立存在だからそれは自分たちでというけれど、本当にそういうような積極的意味合いというよりは、逆に言うと、行政改革という問題が一番大きいのではないかと思います。先ほど言ったような書きぶりを含めるということをしないと、現実の必要性とか民間支援団体が現実に訴えていることと乖離してしまうではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○冨田座長 最初に御指摘になった番構成員の趣旨はよくわかります。特に前半に御指摘になったことはわかります。それから、こういう提案をするという前提となる状況というか、背景というものをもう少し踏み込んで書いておいた方がいいということだと思いますが、具体的に、さっき言った文言といいますか、具体的にどんな修文というか、文章になるのかなということですが。最初に御指摘になったことはわかりますが、2つ目の財政改革云々の部分はどうなるのでしょうか。

○番構成員 まず、「必要は高いと認められる。」の後にすぐ、必要経費は自分で確保しなさいと言っているわけですね。その前段階で、必要経費について民間支援団体が経済的に困窮しており、運営費等の必要経費の助成を求めているという状況があるというようなことは、やはり書いた方がよろしいのではないかと思います。
 だから、その下のつなぎ方がちょっと変わってくると思いますが。「一方」でいいでしょうか。「あるものの」としたら、一文が長くなってしまうかなと思いますが。
 そうでないと、こうやって書いてしまうと、何か突き放されているような感じになるんだと思うんですよ。みんな、日々、寄付を募ったり、会員を増やそうと懸命に細々とやっている地方の支援団体の方々にとっては。

○冨田座長 どうもありがとうございます。この点につきまして、いかがでしょうか。ほかの構成員の方々。

○中島構成員 今の番構成員のお話はわかりました。番構成員とはちょっと違った視点ですが、私たちは、民間被害者支援団体が経済的に困難を抱えていることを周知しておりますけれども、これを読まれる方が、特にパブリックに出たときには、そのことをあまりよくわかっていない可能性があると思います。それで、前段のところで、「民間団体による支援活動の意義は大きく」ということは、今までのことを読むとよく理解できるのですが、なぜ財政援助が必要なのかといったときに、今の番構成員からお話があったように、経済的に非常に困難なのだという文章がここに入っていると、その後のこともとてもよく理解できるのかと思いました。

○冨田座長 どうもありがとうございます。私としましては、先ほど御了解いただきました「はじめに」のところの4行目に、「ほとんどが財政面の脆弱さや」というところで、そういうことを指摘しているので、いいのかなとも考えたのですが、もう少し強調した方がいいという御意見ですので、この点について、事務局の方はいかがでしょうか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) そうですね。やはりこの文脈から言っても、支援活動の意義が大きいということと、これも前述のとおりになるかもしれませんけれども、経済的に大変困窮しているということを加えて、そういうことで財政援助の充実の必要性は高いと。それから、先ほど、番構成員からあったように、あまり自助努力と言うのもちょっとあれなので、可能な限り‥‥。2つあると思います。行革ももちろんあるんですけれども、もともと民間団体ですから、どうしても自主的に活動するのが本来の姿だということがありますので、そういう意味で2つ書いてあります。それを踏まえて、やはり可能な限り必要な経費をそれぞれに確保することが望まれるという形で、「可能な限り自助努力」という言葉は、取っても特に問題はないと思います。

○林構成員 字面だけを考えれば、「自助努力」は入れておいても、「寄付勧誘活動」という個別の具体的なことを抜いてしまって、「各団体において自助努力により」というぐらいに流れていてもいいのかなと思います。

○番構成員 「自助努力」がだめです。すごく反応してしまいますので。

○林構成員 でも、やはり、あるようにしておいた方がいいような気がしないでもないですけどね。

○冨田座長 私、個人的には、自助努力という言葉は好きな方ですので入れた方がいいとは思いますが、ただ、なかなか具体的には困難であるという趣旨のことを、この1段落目と2段落目の間に入れるような、その辺がもう少しわかるような形で修正というか、案を、事務局とも相談しながら考えたいと思います。そういうことでよろしいでしょうか。
 それでは、そういうふうにしたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、次に進みたいと思います。
 2の「被援助団体の範囲」です。(1)「罪被害者等早期援助団体」及び(2)「早期援助団体の指定を目指す団体」についての検討を行いたいと思います。ここでは、早期援助団体及びその指定を目指す団体の活動や運営状況、そしてまた、援助の現状、これらの団体に対する財政的援助のあり方について述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○番構成員 私は、特に、この点については異論はありません。

○冨田座長 異論がないとのことですが、ほかの構成員の方、いかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 では、(1)と(2)の部分については御了解いただいたということで、次に(3)の「いわゆる全国的な傘団体」についてですが、この部分の検討を行いたいと思います。この部分について、御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○番構成員 これは「傘団体」という言い方をしているのですが、団体数や何か全国被害者支援ネットワーク加盟団体ということで、その前のところも特定されていますので、具体的に出していくということはお考えにないですか。「傘団体」という言い方でいいということでしょうか。

○冨田座長 「全国被害者支援ネットワーク」とは、今は書いてないと思います。この案には「全国被害者支援ネットワーク」という言葉は実際に使われていませんが、必ずしも全国被害者支援ネットワークだけではなくて、可能性としては複数あり得るわけですので、日本語としてはあまり座りはよくないですが、いわゆるアンブレラ・オーガナイゼーションの訳として「傘団体」という言葉をそのまま使いました。実際に既に国費による財政援助がネットワークになされていますので、そういうことを明らかにした方がいいということであれば、ここは「全国被害者支援ネットワーク」と入れてもよろしいかと思いますが。

○番構成員 特に入れなければいけないとか、そういうふうには思っていないですし、もちろん、傘団体というのはほかにも広がりを持たせる意味であれば全然構わないと思いますけれども、ほかの早期援助団体を目指す団体などが特定されているのに一度も出てこないのが、何となく、どうしてかと思いました。広げていくという意味合いであれば、それは別に載せなくてもよろしいかと思います。

○冨田座長 両方の考え方があると思いますが、これは私も今は決めかねますので、今の段階では、事務局とも相談しながら、もう一度考え直したいと思っております。
 この部分について、いかがでしょうか。

○中島構成員 この「傘団体」のところは定義の難しいところかと思いました。この書き方の中では、早期援助団体のことが最初に出ていますから、傘団体として想定されているものが全国被害者支援ネットワークのような、この早期支援団体と関係があるような団体に比較的内容が限定されてしまうのではないかと思います。それならそれで全然構わないと思いますが、全国的な「傘団体」の定義からすると、ここには出ていませんが、DVであるとか、児童虐待については、やはりそういう傘団体があります。だけど、この内容にはここには合致してこないですよね。ちょっとそのあたりがわかりにくくて、将来的に傘団体ができたときにここに該当するとしたら、現在はこういう団体ということと、将来的にはこういうものも入った場合にはここに加えられるというような、現状で考える傘団体と、将来的にここに入るような、例えば犯罪被害者全体の支援を考える団体とか、何かそのあたりは分かれていた方がいいのではと思った次第です。

○冨田座長 その部分については、早期援助団体と早期援助団体の指定を目指す団体と続いてきて、ここの部分で傘団体ということが出ているので、そうなると、全国被害者支援ネットワークは、早期援助団体及びその指定を目指す団体の集まりですので、それがイメージされるような現実的な書き方になっていると。だから、もし、ほかのものも含めるような傘団体もあわせて考えるのであれば、場所も、(4)にある「上記以外の民間支援団体」とか(5)の「自助グループ」の後に傘団体を持っていくという手もあるかもしれません。ただ、とりあえず、今は、早期援助団体と早期援助団体を目指す団体の傘団体ということを言っておけばいいというのであれば、名前をある程度明らかにした上で、この位置においておくことが現実的かななどとあれこれ考えていますが、いかがでしょうか。

○林構成員 私は、今までも何回も言っているように、警察だけではなくて、中立とかいろいろありますけれども、多種多様にある方がいいと思っているので、中島構成員もおっしゃったように、今、座長もおっしゃったように、後ろの方に入れて、ネットワークに限定しないで、将来の広がりを含めた書き方にしていただけたらありがたいと思います。被害者は一つだけでは援助していけない人の方が多いと思うので、多様なものがこれから生まれてくることを想定していただいた方がありがたいかなと思います。

○冨田座長 この点につきまして、ほかにいかがでしょうか。

○中島構成員 今の点ですが、もし、その前段とのつながりで、実際には全国被害者支援ネットワークということですけれども、そこを想定されているということであれば、ここの場合、現段階ではそういうものを想定しているという形でまとめていただければ、読む方もわかるし、将来的にも、そういうものができた場合は当然検討していくという形でつけ加えていくことでほかの団体も入ってくると思いました。私は、場所はここでもいいと思います。

○冨田座長 どうもありがとうございます。
 事務局から何かありましたらお願いいたします。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 一応、早期援助団体、指定を目指す団体と来ていますので、場所的には、現にあるこの場所の方がいいかなと私は思っております。その上で、今、中島構成員がおっしゃいましたように、あるいは、林構成員の御指摘もあったように、現在は、全国被害者支援ネットワークだけれども、将来においては、新たな団体が出てきた場合にはまた検討が必要であるみたいな、そんな言い方でよろしいでしょうか。

○林構成員 そこが担保されていればありがたいと思います。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) そういうことでちょっと修文を考えていきたいと思います。

○冨田座長 どうもありがとうございました。
 私も、今、室長がまとめてくださったような形で、ここに置いて、全国被害者支援ネットワークを目にすると同時に、ほかの傘団体の可能性についても触れるというような形で案文を考えたいと思います。どうもいろいろと御指摘をありがとうございます。
 次に、(4)「上記以外の民間支援団体」に入ります。ここでは、今まで議論していただきました団体以外の団体の現状や援助の状況、財政的援助のあり方について述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○中島構成員 この部分の内容については、わかりやすくて、私は結構かと思います。
 ただ、1点、追加事項として入れておいていただいた方がよいと思うのが、6ページの上から4行目に、「早期援助団体及びその指定を目指す団体以外の団体について」ということで書いてあるのですが、早期支援を目指さない犯罪被害者の総合的な支援を行っている団体も現在はあると思いますし、そのような方向に行っているところもありますので、「特定の被害類型を対象に支援活動を行っている団体もある。」で終わっていますけれども、そこに、「早期支援団体を目指してはいないけれども、総合的な支援を行っている団体も」ということで入れていただくと、そうした団体の方が、私たちはどこに入るのだろうと悩まなくて済むのではと思いました。

○冨田座長 今のは、早期援助団体ではなく、またその指定を目指してもいないけれども、総合的な被害者支援を行っている団体があるので、そのことも触れておいた方がいいということで、「現在」の後ですか、例示としてそれも入れると。

○中島構成員 はい。

○冨田座長 御趣旨はわかりました。
 ほかにいかがでしょうか。

○林構成員 私も非常によいと思っておりまして、気をつかっていただいてありがとうございました。

○冨田座長 その他いろいろな団体の、ある程度の具体的なイメージが浮かぶような形で例示する方がいいと一般的に言えるかと思いますので、その方向で考えたいと思いますが、事務局から何かありますか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 中島構成員の意見は、「現在、我が国には、早期支援は目指さないけれども、総合的な被害者に対する支援活動を行っている団体や」と。あと、この特別の事項について支援を行っている団体もあると。こういったことでよろしいでしょうか。

○中島構成員 はい、結構でございます。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) それでは、そういう感じで修正をさせていただきます。

○冨田座長 この部分は、今言った団体を含めた形で修正したいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次に進みたいと思います。
 (5)「自助グループ」の検討です。ここでは、自助グループの現状や援助のあり方について述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○林構成員 下から3行目、「民間支援団体を通じた援助が中心となっている。」とありますけれども、私の少ない知見では、自助グループがあるところにネットワークの方がやっているというのは、本当にそれが援助なのかというかというのは、この支出の部分でもなかなかないようなので、こことの部分は削った方がいいのかなと思ったりもしていますが、どうでしょうか。

○冨田座長 この部分は、自助グループに対する国・地方公共団体の財政的援助が直接自助グループに対して行われていないということだけの指摘です。だから、民間援助団体を通じて出されている。

○林構成員 でも、それもあまりないのではないかと。自助グループをそのままただ単純に、年に2回の研修会に呼んでいるとかそれくらいの話で、実際の自助グループの活動はそこの人たちがやっている部分が多いのではないかと僕は思っていました。

○冨田座長 その点について、前回、中島構成員からも紹介がありましたけれども、内閣府の交通事故被害者支援事業の方では、その大きな柱の一つとして、自助グループの立ち上げ、運営ということで、これはもう継続してやっておりまして、実際、それは各地方の民間団体を通じて自助グループに対して援助がなされているので、それが中心になっていると言っても間違いではないと思います。

○林構成員 僕も知識が少ないもので、こっち側の知っている片方だけで言うと、これはおかしいかなと思うけど、全体としてそういう事実があれば、そういうことですね。わかりました。

○冨田座長 中島構成員、それでよろしいでしょうか。

○中島構成員 はい。

○冨田座長 ほかにいかがでしょうか。

○林構成員 次のページに行きますけれども、民間団体を通じたものだけではなくて、基本的には地方自治体を通じたものもあるとか、ここもまだ多様性があるようにということは難しいものでしょうか。絶対に民間団体を通じないと自助グループというのはだめですか。もう自分の懐でやるしかないのか。

○冨田座長 ここは、自助グループについては、その前、6ページの一番下のところですが、前の一定の体制がとられていることが前提となるからということですので、そういう一定の体制がとられれば、当然、直接、公共団体から自助グループに対する支援も当然考えられるのですが、現実的には、それはなかなか今の段階では難しいでしょうから、既に体制が整っている民間団体を通じて、その自助グループに財政的な援助がなされるというのが現実的であろうと。だから、そこの部分は厚くすることが望まれると。こういう考えです。

○林構成員 どうしてもネットワークが頭にあるものだから、民間支援団体はネットワーク以外のこっちもあったり、いろいろ多様性があるということで考えればいいということですね。そういうことでよろしいですね。

○冨田座長 はい。
 自助グループについてはよろしいでしょうか。
 それでは、どんどん進めてまいりたいと思います。7ページの3ですが、「援助の対象となる事務の範囲」の検討に入りたいと思います。ここでは、援助の対象となる事務の範囲として、犯罪被害者等に直接支援サービスを提供する活動を中心に行うということ。とりわけ被害直後からの付添い、家事支援等のアウトリーチ活動と呼ばれている活動を重点的に援助することが適当であると述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。

○中島構成員 これは質問ですけれども、3の「援助の対象となる事務の範囲」の3行目のところで、「会員同士の交流(定例会の開催等)」とありますが、この場合の「会員」は、この前の「自助グループ」にかかっている会員ですか。それとも、団体の会員か、どっちですか。

○冨田座長 僕もちょっと混乱していますが、民間団体に所属する会員の交流も入っています。だから、「会員」という表現が適当であるかどうか。今、僕も、自助グループに続いて書いてあるので、自分自身も自助グループに参加している会員ということだったかなと混乱しましたけれども、やはり文章がよくないと思いますが、いろいろと前後の関係で、自助グループの会員もあり、民間援助団体に所属している者もあり、自助グループ以外の、例えばアドボカシーを中心としている団体の会員同士の集まりもあると。そういう多様なものをイメージしていたので、それはもう少しわかるようにしたいと思います。自分でも混乱するぐらいですから、わかるような形にした方がいいと思っています。
 中島先生、何か御意見ありますか。

○中島構成員 私がここをよくつかめなかったので、そのような御趣旨であれば、そのようにしていただけたらと思います。
 もし、そのような御趣旨ですと、これは実際にここに入れるのかどうかということの検討にもなると思うのですが、傘団体の方に「研修」ということが入っているのですが、それとは別に、サービスをするために民間団体の人が研修、研鑽を積む費用はこちら側に含めるとした方がよろしいでしょうか。その分をこの具体的なサービス内容の中に入れるかどうかということですが。

○冨田座長 わかりました。その点についてはいかがでしょうか。つまり、ここでは、主として、いわゆる直接的、実務的支援、ニーズ調査などから、直接的実務支援であるとか、とりわけその中でのアウトリーチ的なものを重点的にということでこういう書きぶりですが、それを的確に行うためには、そのための研修も十分に必要になってくるので、これと並べて、この援助の対象となる事務の範囲として、それらを行うための研修を組み込むことは大事なことでもありますし、ここで御理解いただければ、そのような修正も考えたいと思いますが、ほかにいかがでしょうか。

○番構成員 私も中島構成員の御意見に賛成です。

○冨田座長 事務局の方、いかがでしょうか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) ちょっと前に戻りますけれども、「会員同士の交流」は誤解を招くので、「民間団体同士の交流」という感じになるのかなと思いました。それだとどうでしょうか。
 中島構成員、どうでしょうか。そういう趣旨なのですが。要するに、自助グループに限らず、民間団体同士で何か一緒に定例会をやったりとか。

○中島構成員 わかりました。それはそれでやっていただいていいと思います。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) では、そういう感じで一つ修正します。
 それから、今の、確かに、民間団体の活動として、そういう研修もやっていますので、「等」で引っくくるのも変な話ですので、どこかに「研修」ということを入れたいと思います。

○冨田座長 私も、「したがって、」のあたりでしょうか、援助の対象となる事務の範囲については、犯罪被害者等に‥‥中心に援助を行う」ということで、「中心」はいいと思いますが、どこあたりに‥‥。最初のところに、「サービスを行うための研修」ということも入れたいと思います。
 御指摘、どうもありがとうございます。
 それでは、ほかの構成員からも賛成いただきましたのでそのようにしたいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。

○番構成員 これは私の読みすぎかと思いますが、第2段落の3行目、「財政上の制約がある中で」という文のところ、「総花式な援助ではなく」とありますが、この「総花的な援助ではなく」は削っていいのではないかと思います。つまり、おっしゃっている意味はわかっていて、いろいろなところにちまちまやるのではなくということでしょうが、あまりいろいろなことができる団体がまだそんなにない中で、また、お金の制約がある中で、わざわざ「総花的な援助ではなく」と書くと、何を言っているんだとまた反発を招くような予感がします。ここは何か引っかかるんです。ですから、別に、「ためには、個々の犯罪被害者等が」とつなげていけばいいのではないかと。あえてここに目を向けさせるような記述はやめていいのではないかと思いました。

○冨田座長 かえって刺激することになると。では、ここは、その御指摘も踏まえてもう一度検討したいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 それでは、いろいろ御意見をちょうだいして、先ほど御指摘があった2点を中心に修正したいと思います。
 それでは、次に、第3でございます。「援助拡充に向けた検討の方向性」に入ります。まず、その1ですが、「早期援助団体及びその指定を目指す団体への援助の拡充」について検討を行います。
 この点につきましては事前に御意見が出ています。警察庁の構成員から御発言いただきたいと思います。

○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 この点につきましては、私どもが意見を出させていただいているとおりですけれども、早期援助団体と指定を目指す団体については、座長からお示しのあるたたき台の中の4ページに、2の(1)のくだりのあたりですとか、次の5ページの(2)のところでもそうですけれども、都道府県警察に対する補助金を活用した予算措置のほかに、地方公共団体が独自にいろいろな財政援助をされているところもあります。
 そういうことを踏まえて、さらに財政的援助をやっていく必要があるのではないかというのが、この4ページ、5ページの記述だと思いますが、8ページのまとめのところになってくると、都道府県警察費補助金の活用だけを図るという形に取りまとまっています。ですので、ここのところについては、単に補助金の活用だけとなりますと、今の地方公共団体が独自にやっている財政的援助はやらなくていいのかというメッセージを送ることになってしまうのではないかと。それよりは、例示としていただくのはやぶさかではございませんけれども、補助金の活用をはじめとして地方公共団体における財政的援助の充実が図られることが望ましいと。
 この「望まれる」という表現については、座長のたたき台の中で、9ページ以降で、ほかの取組み、例えば3の第3パラグラフ、第4パラグラフで、企画公募型を実施していろいろな取組みが望まれるとか、「また、地方公共団体の中には、」以下で、「これらの団体に対する財政的援助の充実が図られることが望まれる。」とか、ほかのところで「望まれる」となっています。この1のところと、次の2もそうですが、「図るべきである」みたいな表現で平仄が合っていないのではないかということで、ここは「望まれる」とされるべきではないかということであります。
 目指す団体についても、これも都道府県警察費補助金の拡充を図るべきであるということだけではなくて、さっきも言いましたけれども、地方公共団体が独自にされている取組みもあるわけでして、その取組みはしなくていいというメッセージを送ることにならないように、そういうものもはじめとして「財政的援助の充実が図られることが望ましい。」とされるべきではないかと思います。

○冨田座長 どうもありがとうございます。
 今の御意見について、ほかの構成員の方から御意見ございますか。

○番構成員 私も、現状のまま、現状の制度をただ拡充を言うことではあまり意味がないので、今、警察庁の方から御意見がありましたとおりの方向で直す方がよろしいのではないかと思います。
 文章的には、「望まれる」ということが何回も出てきているという意味であれば、「望まれる」という形で構わないと思います。

○冨田座長 この点につきまして、ほかにいかがでしょうか。

○中島構成員 私も、今、警察庁の方から御意見がありましたように、できるだけ限定しないで余地がある方がいいと思いますので、修文があったような形でよろしいのかと思います。

○冨田座長 どうもありがとうございました。2つの内容があって、「はじめとした」を入れるかどうかという部分と、「努めるべきである」と「望まれる」の表現の仕方と2つあると思います。後の方ですが、「望まれる」と「努めるべき」というのは、一応、これをつくるときに、国が何らかの財政的援助を行う、それを拡充することについては、基本的には「努めるべきである」という書き方をしておりまして、一方、地方公共団体等は必ずしも国としてそういうことをしなさいと言うわけにはいかないので「望まれる」と、一応は全体的には統一していると思います。ですから、ここは、国が行う都道府県の警察費補助金の話ですので、この部分について「図るべき」でいいのかなということが趣旨です。
 もう一つの「はじめとして」は、そのほかのものを広く含めるので、それは御指摘のとおりかなと思います。どこというわけではなくて、趣旨はそういうことであるということです。
 以上です。

○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 今、そういう使い分けがあるというお話でしたけれども、結局、補助金を活用した財政的援助の充実となると、地方公共団体の方でその補助金に見合った予算措置をするかどうかという地方公共団体の判断の話ですので、結局「望まれる」に落ち着いていくのではないかということです。
 それから、もう一つの目指す団体の方については、国として補助金の拡充を図るべきであるというお話ですが、さっきの繰り返しになりますが、要は、今でも地方公共団体が独自にやっている財政的な援助があるわけで、そういったものも含めての表現という形にしていくということであれば、「望まれる」という形になるのではないかと思います。

○冨田座長 この点につきましてはどうでしょうか。

○番構成員 文章の名あて人が国だということで、国か地方公共団体で分けていらっしゃるということであれば、私自身は、「望まれる」というのは弱いといいますか、はっきりしない言い方だと思いますので、国が地方公共団体の補助金の活用等の取組みをしろというようなことを図るように何とかしなさいということであれば、国に対して言うことであれば、やはりもう少し強くていいかと思っています。例えば、警察庁の修文の後で、「財政的援助が充実するよう努めるべきである」というような形で、もとのように「努めるべきである」を復活させてもいいと思います。

○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 そういう形で書き分けるということならば、補助金の活用に限らず、広く、「地方公共団体の財政的な援助の充実が望まれる」というくだりがどこかで入ってくる必要があるのではないかと思います。

○冨田座長 今、警察庁の方からもあったように、地方公共団体の期待、「望まれる」を入れた上で、都道府県、警察費補助金の拡充については、「努めるべき」とかいう表現のとおりでいかがでしょうかということですが。

○警察庁給与厚生課犯罪被害者対策室長 いろいろな論点があると思いますので、一度修文案をお示しいただいて、また検討していただければいいのではないかと思います。

○冨田座長 わかりました。
 事務局の方はいかがでしょうか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 今、御議論で大事なところが出たと思います。警察庁さんの最初の、「活用をはじめとした」というのは地方公共団体がやる話ですから、ここはこういう形で「望まれる」でもいいのかなと思いますけれども、2番目のところの、「都道府県警察費補助金の拡充をはじめ財政的援助の拡充が図られることが望まれる」というのは、番構成員がおっしゃるように、これは「望まれる」ではなくて、「警察費補助金の拡充を図るなど」とか、そういう形で、「財政的援助の充実が必要である」とか、そんな感じで、修文案はまた具体的に御検討をと。
 もう一つの傘団体の方も、このままいくと、警察庁の案だと、「傘団体には国による財政的援助が既に行われており、傘団体が行う事業の重要性に鑑み、財政的援助の充実図られることが望まれる」となると、深読みでしょうけれども、国による財政的援助はもうこれでいいみたいにも読めなくもないので、そうではなくて、先ほど申し上げたように、国よる財政的援助の充実、それに限らないで、そのほかの援助も行うことが望ましいみたいな、努めるべきであるとか、そんな修文でまた事務的に協議させていただきたいと思いますけれども、そういうことでよろしいでしょうか。

○冨田座長 ということで、いろいろ御意見をいただき、御議論をしていただきましたが、今、事務局から御提案があったような形で修文を考えて、また皆さんに御提示したいと思います。どうもありがとうございます。
 それでは、この部分についてそのほかいかがでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、その中の2の「全国的な傘団体の援助」のところも検討していただいたということで、次に進みます。
 3の「その他の援助の経路の可能性・方策」について検討を行いたいと思います。ここでは、警察以外の部局も含めた地方公共団体全体の取組みが重要であること、国においても、地方の取組みを促進するための支援を行うことについて述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。
 この部分については総務省さんにもかかわることですので、何かありましたらお願いします。

○総務省自治行政局自治政策課長 先ほど申し上げましたので繰り返しになりますが、これはまさに地方財政措置等をこれこれ検討すべきであるとなっておりますが、先ほど申し上げたことと同じで、地方財政措置は、国と地方の役割分担の整理の上で、地方公共団体が担うべき具体的な施策が明らかになった上で、そのあり方について個別の施策ごとに検討していくことになります。そのことを申し上げるだけで、特段修文等の意見はございません。
 以上です。

○冨田座長 はい、わかりました。どうもありがとうございます。
 この部分について、ほかにいかがでしょうか。

○番構成員 各地でいろいろ取組みが検討され始めまして、東京などでも、私もヒアリングを受けるというか、打ち合わせをしたりし始めております。
 これは、この内容でよろしいのではないかと思います。

○冨田座長 御賛成という趣旨の御発言をいただきましたが、ほかによろしいでしょうか。
 では、3の「その他の援助の経路の可能性・方策」につきましては、了解いただきました。
 4でございます。「民間資金の活用」についてですが、ここでは、民間資金の活用を促進するためには、国民全般に対して理解と協力を求める必要があるということ、それから、国・地方公共団体の取組みのあり方について述べております。この部分について御意見がある方は御発言いただきたいと思います。
 いかがでしょうか。

○番構成員 これは民間団体を特に限定していないのであれば、4行目、「日本財団を始め各種助成団体から助成を受けている」と断定することはいかがなものなのでしょうか。ネットワーク加盟の団体は、ほぼ全部助成を受けているのかもしれませんが、ほかのそれ以外の団体まで含めた記述であれば、必ずしも助成は受けていないという団体があると思います。ですから、そこはちょっと、「多くの民間団体は」と入れるとか、主語もまた別に持ってくるとかしないと、断定するのはいかがなものかと思います。

○冨田座長 どうもありがとうございます。ここは主語が、「既に各民間団体は」となっていてかなり広くなっているので、ここはそれを受けていることになりますので、ここは、今御指摘があったように、ネットワーク加盟の早期援助団体あるいは早期援助団体を目指す団体についてはこういうものもありますが、それ以外の団体についてはそうでないこともあるので、この辺はちょっと検討したいと思います。
 ほかにいかがでしょうか。
 中島構成員、何かありますか。

○中島構成員 ここの、民間資金を活用するというところで、まだ基金が決まっていないので、その部分について触れることはできないということですよね。

○冨田座長 基本的には、これでよろしいということでしょうか。

○中島構成員 はい、結構です。

○冨田座長 ほかにいかがでしょうか。
 この部分について、事務局から何かありますか。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 特にございませんが、先ほど番先生がおっしゃいましたように、「多くの民間団体が」ぐらいで修正をさせていただきたいと考えております。

○冨田座長 どうもありがとうございます。それでは、この部分も、今の部分を除いて御了解いただいたと思いますので、先に進みたいと思います。
 最後でございます。5の「財政的援助以外の援助」についての検討です。ここでは、警察以外の部局も含めた地方公共団体の取組みが進められるのが望ましいということ、それから、国においても、地方の取組みを支援するとともに、基本計画に盛り込まれた施策を引き続き着実に実施していくべきと述べております。この部分について、御意見がある方は御発言をいただきたいと思います。
 いかがでしょうか。

○林構成員 僕はこれでいいと思います。

○冨田座長 この部分は、財政的援助以外の援助につきましては特に御意見がないで、基本的にはこのままにしたいと思います。
 それでは、中間取りまとめのたたき台につきまして一通り御議論いただきましたが、全体を通じてさらに御意見があれば御発言をお願いしたいと思います。
 それでは、今日は御協力をいただいてかなりまとまりましたので、これからの修文等については、メール等のやりとりで進めたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 それでは、当初は18日を予定していましたけれども、その必要はもうないのではないかということで、今申し上げましたように、メールのやりとりで進めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○番構成員 ありがたいです。

○冨田座長 何かを予定をキャンセルしてこちらに臨んでくださっていたかもしれませんが。
 そういう進め方でよろしいですか。
 どうもありがとうございます。それでは、日程はそういうことで御了解いただいたということで、事務局から何かありましたらお願いします。

○事務局(内閣府犯罪被害者等施策推進室長) 特にございません。
 御協力、ありがとうございました。またいろいろ大きな問題が出てくれば別ですけれども、とりあえずこうして集まるのは本日が最後ということで、あとはメール等でやりとりをさせていただきたいと存じます。ありがとうございました。

○冨田座長 それでは、予定していた時間よりもかなり早く終わることになりましたが、以上をもちまして、第10回の民間団体の援助に関する検討会を終了いたします。
 御協力、どうもありがとうございました。

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