被害者等の方々の手記

 

 傷害事件について

ようこ

 私は当時、ビルの2階と3階を借りて、商売をしていました。お店は、飲み屋さんです。3階の店の方がメインで、広告もたくさん打っていたので、お客さんは、殆ど3階に来ていました。

 ところが、ある時から、急にお客さんが、減りました。ものすごい減り方でした。2階のお店には、いつも1日に10人ぐらいしかこないのに、急にお客が増えるようになりました。ただし、もともと2階と3階のお店に来ていたお客の合計数よりは、何十人も減っています。どう考えてもおかしい状態です。

 3階の外で客の案内をしている男子は、2階の男子から、3階の客を2階に回すように言われていたと言っています。3階には、店長もいて、私も遅い時間は3階に毎日出勤していました。2階の男子従業員は、(そんなにお客も入らないので)一人でした。以前の男子がやめたため、その男子が2階をやることになったのです。

 私は、状況から見て、2階の男子が何か不正な事をしていると思いました。それで、抜き打ちで、夜10時に、2階に行きました。リスト用紙(客の入出時間を書いてあるもの)を、確認すると、店内には、3名客がいることになっていました。ところが、実はもう1名客はいました。その1名分の売上が抜かれていました。毎日こうして、何人もの客数分の売上が抜かれていたのでしょう。それで、3階に行き、その男子の給料を計算して、夜12時、店長に解雇するように言いました。店長がそれを告げたら、その男子は突然3階に上がって来て、「オーナー」と呼ぶので、振り向いたら、突然蹴飛ばして来ました。その場所から、飛ばされ、洋服ダンスにぶつかり、さらに蹴飛ばすため、女の子の待機室に倒れこみました。それでも、何度も蹴飛ばし続けました。女の子が「止めて」と、叫んでいました。しばらくして、止めて逃げました。逃げる時に1階の郵便受けを蹴って行きました。

 営業が終わって警察を呼びましたが、「救急車を呼んでない」ということで、事件にしてくれませんでした。それで、救急車を呼びました。帝京大の口腔外科に行きました。先生は私の顔を見てびっくりして、「警察には連絡したの?」と聞きました。「連絡しました」と言いました。翌日、病院で診断書を書いて貰い、そこには、「骨折で3~4週間の治療を要す」と書かれていました。首もおかしかったので、整形外科で診断書を貰いました。「頚椎捻挫」と書かれていました。耳鼻科では、「耳の聞こえが悪くなっている」という診断書を貰いました。

 警察は、2週間ぐらいして、犯人を捕まえました。その後、その当時の状況を聞きに来て再現しました。しばらくして、警察から、「罰金15万になった」と、聞きました。しかし、私はその時点では、全く治療費、診断書代、謝罪も、何も受けていません。治るのには、実は6ヶ月かかったのです。食事も1週間ぐらい、流動食のみしか食べられませんでした。犯人は数日警察に逮捕されていただけで、警察の前だけで、反省しているふりをして、被害者には、治療費、診断書代、謝罪、交通費、その間仕事が出来なかった補償すべて、していません。

 これで、罰金刑のみというのは、あまりに軽すぎます。最低でもかかった費用は負担しなければ、懲役にするべきです。反省してない証拠です。

 私の店では、その後、看板が約10回ぐらい割られました。交番に届けても、「心当たりの人」というのを書く欄があるので、そこに書きたいと言っても、「証拠がない」と言って書かせて貰えませんでした。「心当たりの人」という欄に名前を書くのに証拠がはたしているのでしょうか?

 

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