問13(1) 事件後の生活上の変化(複数回答)
事件後の生活上の変化を尋ねたところ、全体的な傾向として「学校または仕事をしばらく休んだ」(殺人・傷害等39%、交通事故39%、性犯罪36%)、「長期に通院したり入院したりするようなけがや病気をした」(殺人・傷害等34%、交通事故42%、性犯罪30%)、「学校または仕事を辞めた、変えた」(殺人・傷害等31%、交通事故23%、性犯罪32%)とする人の割合が比較的多い。
この他類型別にみると、殺人・傷害等では「転居した」が31%と比較的多くなっており、性犯罪では30%が「家族の信頼が深まった」、23%が「転居した」と多くなっている。
昨年度の結果と比較して、全体的な傾向に大きな違いはないが、殺人・傷害等(42%)と交通事故(27%)で「家族間の信頼が深まった」とする人の割合が今年度はやや少なくなっている。
被害者との関係別、被害からの経過年数別で、全体的な傾向に大きな違いはないが、自身で「長期に通院したり入院したりするようなけがや病気をした」(51%)、「学校または仕事をしばらく休んだ」(46%)とする人の割合が他より多くなっている。
○事件後の生活上の変化(類型別)
○事件後の生活上の変化(被害者との関係別)
○事件後の生活上の変化(経過年数別)
問13(2) 事件後の生活上の変化の時期と事件との関連性【ベース:変化を経験した人】(複数回答)
生活上の変化を経験したとする人にその時期を尋ねたところ、特に「休学・休職」や「長期通院・入院」について、いずれの類型においても事件から1年未満の間に経験したという人の割合が多くなっている。また、起こった変化と事件と関連があると回答した人の割合も過半数を占める。
○事件後の生活上の変化の時期と事件との関連性(経過年数別)
<殺人・傷害等>
<交通事故>
<性犯罪>
※サンプル数30以下の項目については参考値。また、被害者との関係別、被害からの経過年数別の集計結果は割愛する。
問14 事件直後と比較した状況の変化
事件直後と比較した状況の変化を尋ねたところ、殺人・傷害等において、身体的な状況が「悪化した」とする人の割合は19%、精神的な状況が「悪化した」は23%、経済的な状況が「悪化した」は22%となっており、いずれの割合も交通事故(それぞれ11%、9%、13%)や性犯罪(9%、16%、11%)よりやや多い。
「やや悪化した」とする割合を含めると、性犯罪による被害で、精神的な状況が「悪化した」あるいは「やや悪化した」とする人の割合(計48%)が他類型(殺人・傷害等43%、交通事故28%)よりもやや多くなっている。一方、身体的、精神的、経済的な状況で「回復した」とする人の割合は、性犯罪でそれぞれ30%、27%、14%と、いずれも殺人・傷害等(19%、11%、6%)や交通事故(17%、16%、7%)よりやや多くなっている。
昨年度調査と比較すると、特に殺人・傷害等で、回復傾向にある(「少し回復した」と「回復した」の合計)とする人の割合が今年度やや少なくなっており、また、悪化傾向にある(「やや悪化した」と「悪化した」の合計)とする人の割合が今年度やや多くなっている。
被害者との関係別でみると、自身で身体的、精神的、経済的な状況が「悪化した」とする人の割合はいずれも15%とその割合は、家族(7%、7%、11%)や遺族(2%、6%、10%)よりやや多くなっている。
また、被害からの経過年数別にみると、被害から3年未満で身体的な状況が悪化したとする人は15%、精神的な状況が悪化したとする人は13%となっており、ともに3年以上(それぞれ8%、9%)よりその割合は多くなっている。被害から3年以上の人については、回復傾向にある人が身体的な状況で34%、精神的な状況で32%となっている。
○事件直後と比較した状況の変化(類型別)
<殺人・傷害等(n=65)>
<交通事故(n=552)>
<性犯罪(n=44)>
<殺人・傷害等(n=67)>
<交通事故(n=435)>
<性犯罪(n=52)>
○事件直後と比較した状況の変化(被害者との関係別)
<自身(n=356)>
<家族(n=328)>
<遺族(n=52)>
<自身(n=253)>
<家族(n=281)>
<遺族(n=40)>
○事件直後と比較した状況の変化(経過年数別)
<3年未満(n=250)>
<3年以上(n=386)>
<3年未満(n=212)>
<3年以上(n=312)>
問15 状況の悪化と事件との関連性【ベース:状況が悪化したと回答した人】
状況の悪化と事件との関連性について状況が「悪化した」あるいは「やや悪化した」と回答した人に尋ねたところ、いずれの類型、状況においても、「事件に関連する問題によって悪化した」とする人が過半数を占める。
<殺人・傷害等>
<交通事故>
<性犯罪>
※いずれの項目においても状況の悪化と事件との関連性が高いことから、被害者との関係別、被害からの経過年数別の集計結果については割愛する。
問16 現在の主観的な回復度合い
現在の総合的な回復度合いについて、半分程度以上回復した(「半分くらい回復した」~「もとどおり回復した」)とする人の割合は、殺人・傷害等で62%、交通事故で86%、性犯罪で75%となっており、殺人・傷害等でやや少なくなっている。また、殺人・傷害等では、「全く回復していない」とする人が14%と、交通事故(3%)や性犯罪(5%)より約10ポイント程度高くなっている。
昨年度の調査結果と比較すると、交通事故と性犯罪では全体的な傾向に大きな違いはみられず、約80%以上が半分程度以上回復したとしている。殺人・傷害等については、半分程度以上回復したとする人の割合が昨年度の82%から約20ポイント減少している。
被害者との関係別にみると、自身で半分程度以上回復したとする人が79%と、家族(85%)や遺族(87%)よりやや少なくなっている。
被害からの経過年数別では、被害から3年未満で半分程度以上回復したとする人は80%と、3年以上(85%)よりその割合がやや少い。
○現在の主観的な回復度合い(類型別)
○現在の主観的な回復度合い(被害者との関係別)
○現在の主観的な回復度合い(経過年数別)
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