岡山大会：主催者挨拶

内閣府犯罪被害者等施策推進室参事官　池田暁子

ただいまご紹介にあずかりました内閣府犯罪被害者等施策推進室参事官の池田でございます。「犯罪被害者週間」国民のつどい岡山大会の開会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。本日は基調講演や支援活動状況についてのご報告、トークセッションを行っていただく有識者の方々をはじめ、多くの皆様にご列席いただきまして、誠にありがとうございます。

内閣府は、犯罪被害者の方々が置かれている状況等について、国民の皆様に理解を深めていただくため、毎年11月25日から12月１日までの「犯罪被害者週間」に集中的に啓発事業を実施しております。７回目の実施となります本年度は、「思いやる 心が支援の 第一歩」をスローガンとして様々な活動を進めております。この岡山大会は、今年の「犯罪被害者週間」国民の集いの４つの地方大会の１つとなります。岡山県、岡山県警察本部との共催により開催させていただきました。

政府では、平成17年に施行された犯罪被害者等基本法、および、その後の犯罪被害者等基本計画に基づきまして、犯罪被害者やそのご家族の方々の権利、利益の保護が図られる社会の実現に向けて各種施策を、総合的、計画的に推進してまいりました。その結果、犯罪被害者のための様々な仕組みが整備され、犯罪被害者等施策は大きく前進してきていると考えております。現在、平成27年度末までは、第２次犯罪被害者等基本計画期間にあたります。引き続き地方公共団体、関係機関、民間団体等との連携の促進等、各施策を着実に推進してまいります。

この間、岡山県におかれましては、平成18年に知事部局に総合相談窓口が設置されて以降、翌平成19年には、犯罪被害者等の支援に関する取組指針が策定されるなど、着実にその歩みを進めてこられました。また本年４月には、全国他の都道府県に先駆けて、県内すべての自治体において犯罪被害者等支援条例が施行されるなど、積極的に犯罪被害者支援のための施策を推進されている姿勢に敬意を表したいと思います。また、岡山県では民間団体にも大変活発に、かつ、きめ細やかに被害者支援にあたっていただいていると伺っております。そのご尽力につきましても、この場をお借りして御礼と敬意を表させていただきたいと思います。

他方、このような支援の制度や体制が、より実効性を持ち、犯罪被害者の方々が１日も早く平穏な生活を送れるようになるためには、周囲の方々、地域住民の方々のご理解が必要不可欠です。そこで、本日は、犯罪被害のご遺族による基調講演、被害者支援団体からのご報告の後、「心に寄り添う支援とは」をテーマとするトークセッションなどを予定しております。

この大会にご参加いただいたことが、ご来場の皆様に犯罪被害者の方々が置かれている状況や、岡山県内での犯罪被害者支援の現状などについて考えていただくきっかけとなり、県内での犯罪被害者に対する一層のご理解とご配慮、そしてご協力につながっていただくことを祈念しております。

最後にはなりますが内閣府といたしましても、共に生きる社会の実現に向けて今後も取り組んでまいりますことを申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。本日はどうもありがとうございます。

岡山県知事　伊原木隆太

皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました岡山県知事の伊原木隆太でございます。本日は「犯罪被害者週間」国民のつどい岡山大会に県内各地から、多数の皆様にご参加いただき、心より厚く御礼申し上げます。

いきなり私事で恐縮ですが、私が新聞を読み始めたのは、小学校中学年の時でございます。中学生になる頃には、少なくとも高校生になった時までには、私の心の中には、ある大きな思いが芽生えておりました。

他の国のことはよく分からないけれども、日本は犯罪者に対して甘すぎる。悪いことをしたことを分かっている人たちに対して、何か同情したり、一部の人に対してヒーローのような扱いをしていることはどういうことか。それから、犯罪の被害に遭われた人に対して、我々は全然なすべきことができていない。このように思うようになりました。

あまつさえ、一部の被害者の方には「隙があったのではないか」とか、「何か原因があったのではないか」という話を聞くたびに、勘違いにもほどがあると、個人的に非常に憤りを感じておりました。そういうことを考え合わせますと、それから10年、20年の月日が流れて、ようやく世の中が少し真っ当になってきたと感じる次第でございます。

岡山県におきましても、犯罪被害者のための条例が全国に先駆けて出来上がり、そのための窓口もできております。素晴らしいことだと思います。犯罪の被害者になりたくてなる人は誰もいないわけであります。また、いつそうなるか、誰も分からないわけであります。不幸にして、そのような体験に遭われた方をみんなでサポートをしていく。二次被害を防いでいく。とても大事なことであります。岡山県民の安全のため、安心のため、幸せのためにこれからも岡山県庁、そして、私、岡山県知事としてしっかりご支援させていくことをお誓い申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

岡山県警察本部長　原信造

ご紹介いただきました警察本部長の原でございます。本日は「犯罪被害者週間」国民のつどい岡山大会に、多数の方々にご参加いただきまして、厚く御礼申し上げます。開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。

本県では、昨年３月に県の公安委員会の指定を受けた犯罪被害者等早期援助団体が誕生し、犯罪被害者が早期に安心して相談できる仕組み作りが進みました。

また、本年の４月には県内すべての自治体で、犯罪被害者の支援条例が制定されまして、広く県民に犯罪被害者への支援に対する理解や関心が高まるなど、全国的にも岡山県は先進的な取り組みが進められているところだと思います。

私ども県警でも、被害者となった方々に対しまして様々な負担の軽減の取り組みとか、制度といったものをそろえており、必要な支援を行っているところでございます。

ただ、被害者の支援には、何よりも被害者やご家族の方々に対する、県民一人ひとりの理解と協力が欠かせないものでございます。

本日お集まりの皆様方には、犯罪被害者の方々のお気持ちに少しでも近づいていただき、被害者支援の一層の理解を進めていただければ幸いだと思っております。

本日はどうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。