■千葉大会:主催者あいさつ

内閣府犯罪被害者等施策推進室参事官 河原 誉子

ただいまご紹介いただきました内閣府犯罪被害者等施策推進室参事官の河原と申します。平成22年度「犯罪被害者週間」国民のつどい千葉大会の開催に当たりまして、一言ごあいさつ申し上げます。

本日は、基調講演やパネルディスカッションを行っていただく有識者の方々を初め、多くの方々にご参加いただきまして、まことにありがとうございます。

政府では犯罪被害者等基本計画に基づきまして、各種施策を推進しているところでありますが、この基本計画の期間が今年度末までとなっておりますことから、現在第2次基本計画の策定に向けて検討を行っているところであります。

さて、国民のだれもが安心して暮らせる社会を実現するためには、犯罪を予防するだけでなく、犯罪被害に遭われた方々が被害から立ち直り、再び平穏な生活を営むことができるようになるまで、途切れることなく支援を受けられることが重要です。そのためには国や地方公共団体による取り組みのみならず、地域のすべての人の理解と配慮、そしてそれに基づく協力が不可欠です。

そのような観点から、集中的な啓発事業などの実施を通じて、犯罪被害者の方々が置かれている状況などについて国民の皆様方の理解を深めていくため、基本法の成立日である12月1日を中心に、毎年11月25日から12月1日までを犯罪被害者週間としております。今年の犯罪被害者週間は「被害者の悲痛な気持ちに時効なし」をスローガンにいたしまして、さまざまな広報啓発活動を行っております。

国民のつどいは犯罪被害者週間の中核的な行事として国民の皆様が犯罪被害について考える機会の一つとして開催するものでありまして、この千葉大会は4つの地方大会の一つとして、千葉県、千葉県警察本部、社団法人千葉犯罪被害者支援センターとの共催により開催するものです。

千葉県におかれては、千葉県安全で安心なまちづくりの促進に関する条例に基づく、犯罪被害者等の支援に関する指針の策定、犯罪被害者相談窓口の設置、内閣府のモデル事業でもある犯罪被害者支援公開講座の実施など、意欲的に犯罪被害者等施策を推進してこられたところであり、このような地域で国民のつどいを開催できることを大変うれしく思っております。

今年は国、地方公共団体、犯罪被害者団体、犯罪被害者支援団体などの活動の象徴とするため、犯罪被害者等シンボルマークを広く一般から公募いたしまして、お手元のチラシございますが、そこにシンボルマークとして大臣に決定していただきました。このシンボルマークにつきましては、今後さまざまな広報啓発の場で使っていきたいと考えております。

本日は犯罪被害者の方の基調講演やパネルディスカッションを行うほか、関係機関、団体によるパネル展示も行っております。これらを通じまして、ご来場の皆様方には犯罪被害者の方々が置かれている状況やその名誉、生活の平穏への配慮の重要性などについて理解を深めていただければと思います。

最後になりましたが、犯罪被害者の方々の権利利益の保護が一層図られる社会の実現に向けて、今後とも全力で取り組んでいくことを申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。


千葉県環境生活部長 森 茂

千葉県環境生活部長の森でございます。

本日、知事の森田健作が出席できませんので、かわりに一言ごあいさつを申し上げます。

安全で安心して暮らせる千葉県、その実現のためには警察力の強化、これもさることながら、県民の皆様一人一人が日ごろから自主防犯意識、自分で犯罪から身を守るんだと、こういう意識をしっかりと持っておられることが大変重要であることは言うまでもありません。おかげさまで、皆様のご努力によりまして、後ほど県警察本部のほうからもあるかもしれませんが、本県の刑法犯の認知件数、7年連続で減少いたしました。昨年は12年ぶりに10万件を下回ったところでございます。

犯罪が一度発生をいたしますと、世間の目はやはり加害者のほうに注目しがちでございますけれども、1件の犯罪が起こした波紋、これはその犯罪による被害者はもちろんのことですけれども、その被害者の周辺の方々、さらにはあえて申し上げれば、加害者の周辺の人たちにも容易に消えることがない、大変大きな影響を及ぼし続ける、こういうことになります。加害者及び加害行為に関して、犯罪学という分野がございますけれども、片や被害者に焦点を当てた被害者学、こういう学問分野が必要になったゆえんもこの辺にあろうかと、こういうふうに思っております。

ごあいさつの中で、私事にわたって大変恐縮でございますけれども、宮沢浩一という1人の学者が本年の7月に80歳で亡くなりました。本日の「国民の集い」のベースとなっております犯罪被害者等基本法に基づきます犯罪被害者等基本計画、犯罪被害者支援法、あるいは警察庁の被害者対策要綱、これらに大きくかかわり、その成立に貢献するとともに、被害者学という学問分野を確立させた学者であり、私の学生時代の恩師でもあります。せんだって、お別れ会があったところでございます。

犯罪被害者週間の行事の一環でございます今日のこの「国民のつどい」の場でごあいさつするに当たりまして、犯罪被害者支援というこの制度づくり、あるいは土台づくり、これに骨を折った宮沢浩一という学者がいたことを一言ご紹介させていただきました。

県では、これまで犯罪被害者支援のために県、あるいは市町村の担当職員に対する研修などによりまして、相談体制の強化を図るとともに、県民の皆様に被害者支援の重要性を知っていただくための広報、あるいは啓発を行ってまいりました。犯罪被害者を社会全体で支えていくためには、何よりも県民一人一人の皆様方の理解と参加、これがふえ、そして深まっていくということが不可欠だからでございます。本日のご講演、またパネルディスカッションを通しまして、今日のこの国民のつどいが犯罪被害者への適切な支援が行われる社会をつくっていく、その社会づくりに向けての一歩となり、また犯罪被害者支援の取り組みが一層進展することを祈りまして、ごあいさつとさせていただきます。

本日はこのようにまたお忙しい中、大勢の皆様にご参加をいただき、まことにありがとうございます。


千葉県警察本部警務部長 山本 和毅

ただいまご紹介いただきました千葉県警察本部警務部長の山本でございます。

「犯罪被害者週間」国民のつどい千葉大会の開催に当たりまして、一言ごあいさつをさせていただきます。

本日ご参加の皆様方には、平素から警察業務の各般にわたり、深いご理解とご協力を賜っておりまして、まずもって御礼を申し上げます。

また、日ごろから犯罪被害者の支援にご尽力をいただいていることに対しまして、深い心から謝意と敬意を表する次第であります。

さて、現在、千葉県警察では、「安全で安心して暮らせる千葉県」の実現に向けて、犯罪や交通事故の抑止に向けて組織を挙げて取り組んでいるところでございます。その結果、10月末現在におきましては、刑法犯の認知件数は約7万7,000件、交通死亡事故件数は143件とそれぞれ前年を下回る数に抑えられているところでございます。

しかしながら、その一方で、重要凶悪事件の発生は後を絶たず、突然の犯罪被害により、心身に深い傷を負い、また大切なご家族を奪われ苦しんでおられる方々が数多くいらっしゃることもまた事実であります。

警察におきましては、犯罪被害者が一日も早く元の笑顔を取り戻すことができるよう支援に努めているところでありますが、多岐にわたる被害者の方々のニーズに応えていくためには、関係機関、団体との連携をはじめ、地域の方々のご理解とご協力が不可欠でございます。

また、本年は先ほど河原参事官からもご紹介がありましたとおり、平成17年に犯罪被害者等基本計画が策定されてから5年目という節目の年に当たります。現在、被害者支援の更なる充実に向けて、第2次基本計画の策定に向けた取り組みが進められているところでもございます。

こうした節目の年に当たり、この「国民のつどい千葉大会」を契機として、被害者支援活動の輪がより一層大きく広がることを切に願うものであります。

最後になりましたが、改めて本日のご参加の皆様方、また本大会の開催に向けて準備を進めてこられました皆様方に感謝を申し上げ、あいさつとさせていただきます。


(社)千葉犯罪被害者支援センター理事長 飯田 慶治

ただいまご紹介をいただきました飯田でございます。

本日は「犯罪被害者週間」国民のつどい千葉大会にご参加いただきまして、厚くお礼を申し上げます。

私どもは、事件、事故に遭われた方、そのご遺族、ご家族の方々を支援する社団法人でございます。犯罪被害者等の方々がいつでもどこでも等しく支援を受けられるような社会の実現を目指して、平成16年に千葉犯罪被害者支援センターを設立いたしました。

そして、平成17年に社団法人となり、20年には千葉県公安委員会より犯罪被害者等早期援助団体の指定を受けまして、早い段階より犯罪被害者等の方々の支援ができるようになりました。

電話相談を中心に、臨床心理士等によるカウンセリング並びに検察庁や裁判所等へ同行する直接支援等を無料で行っております。年々相談件数は増加してまいりまして、昨年は東京に次ぐ全国第2位の支援状況でございました。

私どもは、県、警察を中心に、関係機関と連携し、被害者の方々が一日も早く事件や事故以前の平穏な生活を取り戻せるよう、被害者のニーズをしっかりと把握して、寄り添いながら日々の支援活動を行っております。

皆様、犯罪被害者支援は社会全体の責任でもあると思います。その重要性をさらにご認識いただきまして、皆様方のご支援とご協力をお願い申し上げます。

本日は最後までおつき合いくださいますようお願い申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。

▲ このページの上へ

警察庁ロゴ警察庁トップページ犯罪被害者等施策ホームページ


Copyright (C) National Police Agency. All Rights Reserved.