第5章 安全かつ快適な交通の確保

2 ITSの推進

(1)UTMS(注1)の開発・整備によるITS(注2)の推進

警察では、最先端の情報通信技術等を用いて交通管理の最適化を図るため、光ビーコン等の機能を活用したUTMSの開発・整備を行うことによりITSを推進し、安全・円滑かつ快適で環境負荷の低い交通社会の実現を目指している。

注1:Universal Traffic Management Systems(新交通管理システム)の略
注2:Intelligent Transport Systems(高度道路交通システム)の略
 
図表5-29 警察におけるITSの概要(平成27年度末現在)
図表5-29 警察におけるITSの概要(平成27年度末現在)

(2)ITSに関する国際協力の推進

警察では、平成27年10月、フランス・ボルドーで開催された第22回ITS世界会議(世界102か国から産学官の関係者約1万2,000人が参加)において、各種発表を通じてUTMSの先進的な技術を紹介するとともに、各国とITSに関して情報交換を行うなど、ITSに関する国際協力を推進している。

 
第22回ITS世界会議
第22回ITS世界会議

コラム 自動走行システムの実用化に向けた研究開発

総合科学技術・イノベーション会議(注1)が司令塔となり、府省の枠にとらわれず、社会的な課題解決の鍵となる技術の開発を推進するプログラムとして平成26年5月に創設されたSIP(注2)においては、研究開発の対象となる課題の一つとして、「自動走行システム」が掲げられている。自動走行システムを実用化するに当たっては、自動車が信号情報等をリアルタイムに認識し、制御を行う仕組みが必要不可欠となることから、警察庁では、SIPに基づき、信号情報等を提供する路側システム等の研究開発を実施している。

注1:内閣総理大臣及び科学技術政策担当大臣のリーダーシップの下、総合的・基本的な科学技術・イノベーション政策の企画立案及び総合調整を行うことを目的とした会議
注2:Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Program(戦略的イノベーション創造プログラム)の略


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