第4章 安全かつ快適な交通の確保

警察活動の最前線


県民と共に復興を目指して


福島県警察本部交通部交通企画課

村越 健一(むらこし けんいち) 警部補

 
福ぼうしくん・福ぼうしさん
福ぼうしくん・福ぼうしさん
 
福島県警察本部交通部交通企画課 村越 健一 警部補 顔写真

福島県では、東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所事故の影響によって、現在でも多くの方が住み慣れた我が家を離れ、仮設住宅での避難生活を余儀なくされています。そのような避難生活を送る高齢者の方々を一人でも多く交通事故の被害から守るため、仮設住宅集会場でも使用できる機材を使用して、参加・体験・実践型の交通安全講習会を開催しています。

人は、年齢を重ねると歩行速度が遅くなったり、視野が狭くなるなど、自身で認識している以上に身体機能が低下していきます。講習会では、身体機能の低下が道路を歩行する際にどれほど影響するのかを実感してもらえるよう、高齢者の方々の立場に立って丁寧に説明することを心がけています。

講習会に参加した方々の「道路を横断することの怖さがよく分かったので今後注意したい」等の感想に触れると、自身の説明が伝わっていることを実感でき、業務に対して大変やりがいを感じます。

これからも、「震災で助かった命を交通事故で亡くしてほしくない」との強い信念を持って、他の係員と共に交通事故防止対策を推進し、県民と共に復興を目指していきたいと思います。

 
福島県警察本部交通部交通企画課 村越 健一 警部補

高速道路の安全・安心の確保に向けて


宮崎県警察本部交通部高速道路交通警察隊

榎木 浩二(えのき こうじ) 巡査部長

 
みやけいちゃん
みやけいちゃん
 
宮崎県警察本部交通部高速道路交通警察隊 榎木 浩二 巡査部長 顔写真

平成26年3月、宮崎県内では「産業・経済の幹線道路」との期待を受けた東九州自動車道が全線開通しました。高速道路の開通によって県民の生活に利便性がもたらされる反面、開通直後は死者や重傷者を伴う重大な交通事故が大きく増加しました。

そこで本県高速隊において、速度超過等重大な事故に直結しかねない交通違反やシートベルトの着用指導・取締り、ドライバーへの声掛け等の活動に地道に取り組んだ結果、26年末には重傷者数半減という大きな成果を得ることができました。事故現場に臨場し、一歩間違えば死亡事故につながりかねない事故が、シートベルトの着用等により軽傷事故にとどまるケースを目にする度に、私たちが取り組んだ地道な活動がいかに重要であったかを実感しています。

私は第一線の高速隊員として通算17年間、一般道とは異なる高速道路に潜む危険性と対峙しながら勤務してきました。私の警察人生は残りわずかとなりましたが、高速道路の安全・安心を担う若い隊員に対して、高速道路という特殊な環境下において、安全かつ的確に取締りや事案の処理を行うための技術を伝授すべく、熱い気持ちを持って職務に取り組んでいきたいと思っています。

 
宮崎県警察本部交通部高速道路交通警察隊 榎木 浩二 巡査部長

注:掲載されているキャラクターは、都道府県警察のマスコットキャラクターです。



前の項目に戻る     次の項目に進む