第6章 公安の維持と災害対策 |
警察では、皇室と国民との親和に配意した警衛警備を実施し、御身辺の安全確保と歓送迎者の雑踏事故防止を図っている。
第64回全国植樹祭御臨場に伴う警衛(5月、鳥取)
平成25年中の国内での主な行幸啓は図表6-16、行啓は図表6-17のとおりである。海外へは、同年11月に天皇皇后両陛下が国際親善のためインドを御訪問になったほか、皇族方が合計16回御訪問等になった。
警察では、テロ等違法事案の発生が懸念される厳しい警護情勢の下、的確な警護警備に向けた取組を推進して要人の身辺の安全を確保している。
参議院通常選挙に伴う警護警備(7月、福島)(時事)
25年中の首相の海外訪問は図表6-18、主な外国要人の来日は図表6-19のとおりである。また、同年7月に施行された第23回参議院議員通常選挙では、多数の警護対象者が全国的に遊説活動を行った。
さらに、26年4月のオバマ・米国大統領の来日に伴い、所要の警護警備を行った。
都道府県警察には、集団警備力によって有事即応体制を保持する常設部隊として機動隊が設置されているほか、管区機動隊、第二機動隊等が設置されており、また、各種警察事案に対応できるよう機能別部隊が編成されている。
治安警備訓練
機動隊は、危機管理のための集団警備力の中核として、各種の警備に当たっている。また、機能別部隊は、その専門能力を生かした人命救助活動や捜査活動等に従事している。
警察では、祭礼等の行事に際して多数の人が集まることにより事故が発生するおそれがある場合には、雑踏事故の未然防止を図るため、あらかじめ、行事の主催者や施設の管理者に対して必要な安全対策をとるよう要請しているほか、警察部隊の投入が必要と判断される場合には、所要の雑踏警備を行っている。
また、平成13年7月に兵庫県明石市で発生した雑踏事故の教訓を踏まえ、雑踏事故対策に当たり遵守すべき基本的事項の再徹底や雑踏事故防止のための体制の確立に努めている。
第4節 災害等への対処と警備実施 |
前の項目に戻る | 次の項目に進む |