第5章 安全かつ快適な交通の確保 |
警察では、最先端の情報通信技術等を用いて交通管理の最適化を図るため、光ビーコンの機能を活用して次の3つのシステムを始めとするUTMS(注2)(新交通管理システム)の開発・整備を推進し、安全・円滑かつ快適で環境負荷の低い交通社会の実現を目指している。
注1:Intelligent Transport Systemsの略
注2:Universal Traffic Management Systemsの略
バス等の大量公共輸送機関を優先的に走行させる信号制御を行い、定時運行と利便性の向上を図るシステム(平成25年度末現在、40都道府県で整備)
注:Public Transportation Priority Systemsの略
人命救助その他の緊急業務に用いられる車両を優先的に走行させる信号制御等を行い、現場到着時間の短縮及び緊急走行に伴う交通事故防止を図るシステム(25年度末現在、15都道府県で整備)
注:FAST emergency vehicle preemption systemsの略
運転者に周辺の交通状況等を視覚・聴覚情報により提供することで、危険要因に対する注意を促し、ゆとりをもった運転ができる環境を作り出すことにより、交通事故を防止することなどを目的としたシステム(25年度末現在、6都県で整備)
注:Driving Safety Support Systemsの略
技術開発の分野では、広い視野をもって検討を行うことが必要であることから、他国との共同プロジェクトの推進等国際的な協力関係の樹立が重要である。警察では、平成25年10月、東京で開催された第20回ITS世界会議(世界 65か国から産学官の関係者約2万人が参加)において、DSSS等の体験乗車や運転シミュレーターによる運転の疑似体験、各種発表を通じてUTMSの先進的な技術を紹介したほか、各国とITSに関して情報交換を行うなどして、協力関係を深めた。また、警察庁では、米国運輸省道路交通安全局との間で署名した、交通安全、ITS及び緊急時対応の協力に関する文書に基づき、26年1月、米国で会議を開催し、両国が推進するITSに関する施策について情報交換を行った。
第20回ITS世界大会
第4節 交通環境の整備 |
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