警察活動の最前線
安全・安心なサイバー空間の実現に向けて
京都府警察本部サイバー犯罪対策課
木村 公也(きむら きみや) 警部
ポリスまろん
私達は今、インターネットの出現によって、これまで人類が経験したことがないほどの大きな変革の真っただ中に生きています。
日々、すさまじいばかりのスピードで変ぼうを遂げるインターネット上で、サイバー犯罪は、今、この瞬間も国境のないサイバー空間に深く根を伸ばしつつあります。
京都府警では、国際的なサイバー犯罪捜査に取り組み、平成23年にはフィリピン、24年にはタイ王国との合同捜査を実現しました。
サイバー犯罪は、我々警察がこれまでに戦ってきた相手とは、全くレベルの違う地球規模の巨大な社会悪です。しかし、犯罪者はサイバー空間にではなく、必ず現実社会のどこかで息を殺し潜んでいます。新たな捜査手法の開発や国際連携の強化など、あらゆる手段を駆使してインターネット上の犯罪を駆逐し、絶対にサイバー空間を犯罪の聖域にしてはなりません。
インターネットが犯罪者の暗躍する巣窟となるか、あるいは人類が生み出した最大の情報ツールとなるか、その命運は、我々、警察官の双肩にかかっています。
心を一つにして英知を結集し、犯罪のない安全・安心なサイバー空間の実現に向け頑張る決意です。
性犯罪等の被害者ゼロを目指して
福井県警察本部生活安全部生活安全企画課子供女性安全対策室
福嶋 千珠(ふくしま ちず) 巡査部長
リュウピー君・リュウミーちゃん
私は、性犯罪等を未然防止するため、声かけ、つきまといなどの「犯罪の芽」の段階で検挙や指導・警告をして犯行を抑止する、先制・予防的活動に携わっています。
ある日、女子高校生の相談者から「毎朝、知らない車に待ち伏せされ、つきまとわれる」との相談を受け、警戒に当たったところ、自転車で通学する相談者の後方を、低速でつきまとう男を発見したのです。車を運転していた男は「女子高校生を見て癒されていた」とつきまとい行為を認めたため、軽犯罪法違反で検挙しました。
被害がないのだから大したことはない、と思いますか?
しかし、男は「警察に止められなければ、エスカレートしていたかもしれない」と話しており、性犯罪に発展する一歩手前だったのです。相談者や保護者の不安も決して小さくはありませんでした。
相談者に男を捕まえたことを伝えると「警察の人が守ってくれて心強かったです」と、笑顔で登校していきました。こうした笑顔を原動力に、今後も、子供や女性の「安全・安心」を守り、卑劣で残酷な性犯罪の被害者を出さないために全力を尽くします。
注:掲載されているキャラクターは、都道府県警察のマスコットキャラクターです。