第4章 公安の維持と災害対策 |
2 警備実施
(1)警衛・警護警備
<1> 警衛警備
警察では、皇室と国民との親和に配意した警衛警備を実施し、御身辺の安全確保と歓送迎者の雑踏事故防止を図っている。
平成22年中の国内での主な行幸啓は表4―8、行啓は表4―9のとおりである。海外へは、3月に皇太子殿下が国際親善のためガーナ及びケニアを御訪問になるなど、皇族方が合計12回御訪問等になった。
武蔵陵墓地行幸啓に伴う警衛(4月、東京)
<2> 警護警備
警察では、テロ等違法事案の発生が懸念される厳しい警護情勢の下、的確な警護警備諸対策を推進して要人の身辺の安全を確保している。
22年中の首相の主な海外訪問は表4―10、主な外国要人の来日は表4―11のとおりである。
また、国内においては、7月に第22回参議院議員通常選挙が行われ、与野党の熾(し)烈な選挙戦を反映し、多数の警護対象者が全国的に遊説活動を行った。
このほか、10月には、愛知県名古屋市においてCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催され、国内外から多数の要人が出席した。
参議院議員通常選挙における菅首相の警護状況(時事)
(2)機動隊の活動
<1> 機動隊の種類と機能
都道府県警察には、集団警備力によって有事即応体制を保持する常設部隊として機動隊が設置されているほか、管区機動隊、第二機動隊等が設置されており、また、各種警察事案に対応できるよう機能別部隊が編成されている。
<2> 機動隊の任務と活動
機動隊は、危機管理のための集団警備力の中核として、各種の警備に当たっている。また、機能別部隊は、その専門能力を生かした人命救助活動や捜査活動等に従事している。
(3)雑踏警備
警察では、祭礼等の行事に際して多数の人が集まることにより事故が発生するおそれがある場合には、雑踏事故の未然防止を図るため、あらかじめ、行事の主催者や施設の管理者に対して必要な安全対策をとるよう要請しているほか、警察部隊の投入が必要と判断される場合には、所要の雑踏警備を行っている。
また、平成13年7月に兵庫県明石市で発生した雑踏事故の教訓を踏まえ、雑踏事故対策に当たり遵守すべき基本的事項の再徹底や雑踏事故防止のための体制の確立に努めている。
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第4節 災害等への対処と警備実施 |
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