警察活動の最前線 |
進化する鑑識を目指して 徳島県警察本部刑事部鑑識課機動鑑識隊 嵯峨山 勝彦(さがやまかつひこ) 巡査部長 徳島県警察うずしおくん 憧れの鑑識専務員となって15年目を迎え、今まで数々の犯罪に立ち向かってきました。犯人を検挙して被害者の笑顔に接したこともある反面、その期待に応えられず、悔しい思いをしたこともありました。 日々発生する犯罪の現場は異なっており、現場での鑑識活動は失敗の許されない一発勝負。新たな手法で何度挑戦しても、思うように資料が採取できないこともあります。 ある現場で、塗料が劣化し粉を吹いたような場所に付いた足跡が、肉眼では確認できるのに上手く採取することができず、歯がゆい思いをしたことがありました。そこで、何とかこのような足跡を採取したいとの思いから、これまでの足跡採取シートに改良を加えながら様々な実験を経て「アクリルシートブラック」を開発しました。このシートは、現在、多くの都道府県警察で使用されるなど足跡採取方法の拡大に寄与しています。 私はこの経験から、新しい発想は、目の前にある障害をいかにして克服するかという“進化”する気持ちがなければ生まれてこないことを学びました。今、こうしている瞬間にも新しい鑑識技術が生まれていると思いますが、私自身、機動鑑識隊員として、これからも進化を続けていこうと思っています。 |
安全安心な街が誕生するまで 福島県警察二本松警察署地域課安達駐在所 菅野 之男(かんのゆきお) 警部補 福島県警察福ぼうしくん福ぼうしさん 私は、警察人生38年間のうち6か所25年が駐在所勤務であります。 この間、地域の安全・安心を実現するため、いろいろなアイディアを出し活動に取り組んできました。事件事故防止を呼び掛ける「地区安全歌」の制作、電動イス利用者による交通安全走行大会の開催、豪雪地帯での「ほのぼのふれあい作戦」と名付けた独居高齢者宅の雪下ろしの活動、青色回転灯をつけた「青パト推進隊」や「地域安全もうひとふんばり推進隊」の結成等、地域住民と共に活動してきました。昔勤務していた駐在所からは、今では地域住民が「自分たちの街は自分たちで守ろう」という意識で、自主的に継続して活動をしているという便りも届いています。 現在勤務している二本松警察署安達駐在所のある地域では、大型スーパー等の進出により万引きの発生が増加していることから、「二本松万引き防止腕章隊」を結成し、隊員と共に定期的に大型スーパー等をパトロールし、万引き防止活動を実施した結果、万引きの発生が減少してきました。 今後も、地域の人達と連携し、一体となって活動を継続することにより、安全安心な街が誕生するまで、人を愛し、地域を愛し、仕事を愛し、妻と二人三脚で頑張っていきたいと思っています。 〈現況〉 3月11日の東日本大震災発生以後は福島第一原発から10キロメートル圏内の被災地において、行方不明者捜索活動に従事しております。県民の安全・安心を確保するため頑張っております。 |
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