第3章 安全かつ快適な交通の確保 

第7節 安全・安心な交通環境の整備

(1)交通安全施設等整備事業の推進
 警察では、交通の安全と円滑を確保するため、信号機、道路標識等の交通安全施設等の整備を進めている。
 交通安全施設等整備事業は、「社会資本整備重点計画」に即して推進することとされており、現在は、平成20年度から24年度までの間を計画期間とする同計画に基づいて、交通安全施設等の整備を重点的、効果的かつ効率的に推進している。
 
図3-13 主な交通安全施設等整備状況
図3-13 主な交通安全施設等整備状況
 
図3-14 社会資本整備重点計画(計画期間:平成20~24年度)
図3-14 社会資本整備重点計画(計画期間:平成20~24年度)

(2)交通管制システムの整備
 都市部では、道路交通が複雑・過密化し、交通渋滞、交通公害及び交通事故の一因となっている。
 警察では、交通管制システムにより、車両感知器等で収集した交通量や走行速度等のデータを分析し、その分析結果に基づき信号機の制御や交通情報の提供を行うことにより、交通の流れの整序化に努めている。
 具体的には、
 ・ 交通状況に即応した信号機の制御による交通の円滑化
 ・ きめ細かな交通情報の提供による交通流・交通量の誘導及び分散
 ・ バス優先の信号制御によるマイカーの需要の低減と交通総量の抑制
等の対策を講じ、複雑・過密化した交通を効率的かつ安全に管理して交通の安全と円滑の確保に努めている。
 
図3-15 交通管制システム
図3-15 交通管制システム

(3)交通管理等による環境対策
〔1〕 環境対策のための交通規制
 警察では、道路交通騒音対策及び振動対策の観点から、通過車両の走行速度を低下させてエンジン音や振動を低く抑えるための最高速度規制、エンジン音や振動の大きい大型車を沿道から遠ざけるための中央寄り車線規制等の対策を、沿道地域の交通公害の状況や道路交通の実態に応じて実施している。
 
大型貨物車の中央寄り車線規制
写真 大型貨物車の中央寄り車線規制

〔2〕 エコドライブの推進
 「環境負荷の軽減に配慮した自動車の使用(エコドライブ)」は、環境保全効果があるとともに、交通事故防止にも一定の効果が期待されることから、警察では、平成18年10月にエコドライブ普及連絡会(注)において策定した「エコドライブ10のすすめ」を用いて、エコドライブの普及促進に努めている。

注:警察庁、経済産業省、国土交通省及び環境省で構成

 
図3-16 エコドライブ10のすすめ
図3-16 エコドライブ10のすすめ

 第7節 安全・安心な交通環境の整備

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