第4章 公安の維持と災害対策 

第6節 日本共産党等の動向

(1)日本共産党の動向
〔1〕 党勢の推移
 日本共産党は、平成19年4月の統一地方選挙の地方議会議員選挙で、1,502人の公認候補者を当選させ、その結果を「全体として善戦・健闘」と総括した。日本共産党の地方議会議員数は、15年の前回選挙後に集中した自治体合併に伴う議員定数の減少等により、近年、減少している。
 
 図4-12 日本共産党の地方議会議員数の増減(平成元~19年)
図4-12 日本共産党の地方議会議員数の増減(平成元~19年)

 19年7月の参議院議員通常選挙では、日本共産党の議員9人中5人(選挙区1人、比例代表4人)が改選となり、当選者は比例代表の3人(改選比2人減)であった。同年9月の第5回中央委員会総会では、この結果について、「比例代表で、前回、前々回の参議院選挙の到達点を基本的に維持する440万票を獲得したことは、貴重」と総括したが、その一方で、「選挙で前進・勝利するには、わが党は自力があまりに不足しています」として、党員・機関紙読者の拡大に向けた取組みの強化を強調した。また、次期衆議院議員総選挙について、全小選挙区で候補者擁立を目指すとしてきた従来の方針を見直し、19年参議院議員通常選挙比例代表での得票率が8%以上で「日常的・系統的に活動できる力量ある候補者」を擁立できる小選挙区及び各都道府県で1つ以上の小選挙区を目安に擁立するなどとする新たな方針を決定した。
 
 図4-13 参議院議員通常選挙における日本共産党の獲得議席の増減(昭和22~平成19年)
図4-13 参議院議員通常選挙における日本共産党の獲得議席の増減(昭和22~平成19年)
 
 図4-14 党員・機関紙の増減(昭和52~平成18年)
図4-14 党員・機関紙の増減(昭和52~平成18年)

〔2〕 宮本顕治元議長の死去
 日本共産党の名誉役員である宮本顕治元議長が19年7月18日、老衰のため98歳で死亡した。宮本氏は、昭和33年の第7回党大会で書記長に就任後、平成9年の第21回党大会で引退するまで、約40年間にわたって実質的な同党の最高指導者であり続け、現綱領路線を確立するなど現在の路線や組織を築いた。

(2)全国労働組合総連合の動向
 日本共産党の指導及び援助により結成された全国労働組合総連合(全労連)は、平成19年8月の第41回評議員会において、憲法闘争を「戦後史をかけた正念場のたたかい」とし、「すべての課題に優先する運動」として位置付けた第22回定期大会方針の実践に全力を挙げることや、貧困を無くすために、最低賃金や生活保障、年金等最低生活保障を求める「貧困解消運動」を諸団体と共同で取り組むことなどを報告するとともに、同大会で決定された「全労連組織拡大強化・中期計画」の具体化推進を決定した。

 第6節 日本共産党等の動向

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