機動警察通信隊員としての誇り
近畿管区警察局兵庫県情報通信部機動通信課
鶴田智弘 技官
私は普段、兵庫県内の警察無線の中継所や警察署に設置されている通信機器の維持管理業務に従事しています。しかし、いざ大きな災害が起これば、機動警察通信隊の隊員として、これらの施設を維持するため出動します。
昨年、台風23号が上陸した際は、台風が猛威を振るっている最中に警察本部を出発し、車で無線中継所に向かいました。途中、冠水していたり土砂崩れが起きていたり、なかなか前に進めません。やむなく現場で一夜を過ごした後、改めて出発し、重い資機材を背負って歩いて山を登りました。そして出発から27時間後、徒歩による登山を開始してから5時間後、やっとの思いで無線中継所に到着し、通信網を確保することができました。
私たちの仕事は裏方であり、災害警備活動といっても、例えば倒壊した家屋に閉じ込められた被災者に直接手を差し伸べるわけではありません。しかし、被災者の生存を把握したり、現場の状況を的確に伝えて必要な装備を用意したりするなど、被災者の救出活動を支えているのは私たちなのです。こんな気概と誇りを持って、日々頑張っています。
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