(2) 交番・駐在所の勤務制  交番は、原則として都市部に設置され、その施設に交替で勤務する交替制の地域警察官により運用されている。また、駐在所は、原則として都市部以外の地域に設置され、その施設に居住する駐在制の地域警察官により運用されている。  交番の交替制勤務には、地域警察官が3つの班に分かれて交替する3交替制や、4つの班に分かれて交替する4交替制等がある。一般的には3交替制が採用されているが、警視庁では4交替制が採用されている。 図1-1 交番の地域警察官の勤務の例(3交替制の場合) コラム1 世界に広がる「KOBAN」  日本の交番が地域住民に与えている安心感や、治安維持のために果たしている役割に注目して、類似の制度を導入している国がある。  シンガポールでは、1983年に国内第1号の「ネイバーフッド・ポリス・ポスト(NPP)」を開設した。現在は、NPPのほか、NPPより大きな施設である「ネイバーフッド・ポリス・センター(NPC)」を拠点に、事件・事故への対応や、遺失物等の受理、地域住民からの相談受理等を行っており、その存在が国民の間に定着している。  また、ブラジルのサンパウロ州では、「バーズィ・コムニターリオ・ダ・セグランサ(安全のための地域の基地)」と呼ばれる施設を設置し、この施設を拠点に、徒歩、自転車等によるパトロールや、地域住民との定期的な会合を行っている。 ブラジルの「KOBAN」