第7章 公安の維持 

4 不法入国・不法滞在者問題

(1) 不法残留者、不法入国者及び不法上陸者等の状況

 厳しい雇用情勢にもかかわらず、就労を目的として来日する外国人は後を絶たず、これらの中には不法に就労する者も少なくない。その大半は不法滞在者であるとみられるが、不法就労よりも効率的に金銭を得る手段として犯罪に手を染めるようになる者も多く、大量の不法滞在者は来日外国人犯罪の温床となっている。このため、警察では、入国管理局との合同摘発を積極的に行うなど、悪質事案の取締りを強化している。
 法務省の推計による平成16年1月現在の不法残留者数は21万9,418人で、ここ数年わずかずつ減少している。15年中に警察が検挙した不法入国者及び不法上陸者の数は2,668人で、国籍別・地域別にみると、多いのは中国(1,597人)、フィリピン(212人)、バングラデシュ(142人)の順となっている。また、不法入国者等が引き続き我が国に不法に在留する行為を処罰する不法在留罪の適用により、2,638件、2,321人を検挙した。

 4 不法入国・不法滞在者問題

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