第7章 公安の維持 

(3) 日本赤軍と「よど号」グループ

 〔1〕 日本赤軍
 2001年(平成13年)4月、公判中の最高幹部重信房子は、獄中から日本赤軍の解散を宣言し、日本赤軍もこれを追認した。しかし、この解散宣言では「テルアビブ・ロッド空港事件」(注)を依然として評価しているなど、テロ組織としての日本赤軍の危険性に変化はない。
 警察は、国内外の関係機関との連携を強化し、逃亡中の7人のメンバーの早期発見、逮捕に向けた取組みを進めている。


注: 1972年(昭和47年)5月30日、イスラエルのテルアビブのロッド国際空港(現ベングリオン国際空港)で岡本公三ら3人によって引き起こされた銃乱射事件。この乱射で24人が死亡、76人が重軽傷を負った。

 〔2〕 「よど号」グループ
 1970年(昭和45年)3月31日、極左暴力集団「共産同赤軍派」のメンバー9人が、東京発福岡行き日本航空351便、通称「よど号」をハイジャックし、北朝鮮に入国した。
 警察は、ハイジャックに関わった犯人を国際手配し、既に田中義三ほか1人を逮捕した。このほか、2人が既に死亡しており、現在も北朝鮮に留まっている犯人は5人とみられる。なお、そのうち1人は死亡したとされているが、真偽は確認できていない。

 1 国際テロ情勢

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