第5章 組織犯罪対策の推進 

3 警察事象の国際化への対応

(1) 被疑者の国外逃亡事案

 日本国内で犯罪を引き起こした者で国外に逃亡している者及び国外に逃亡しているおそれのある者の数は、平成15年末現在で703人である。
 このうち出国年月日が判明している199人について、その犯行から出国までの期間の長短をみると、犯行当日に出国した者が8人、犯行翌日に出国した者が13人であるなど、犯行から10日以内の短期間のうちに79人が出国している。
 警察では、被疑者が国外に逃亡するおそれがある場合には、入国管理局に手配するなどして出国前の検挙に努めているほか、被疑者が国外に逃亡した場合には、関係国の捜査機関等の協力を得ながら被疑者の所在確認を行うとともに、国際刑事警察機構(ICPO)に対して国際手配書の発行を請求するなどの対策を講じている。
 国外に逃亡した被疑者の所在が確認されれば、犯罪人引渡しに関する条約等に基づく外交ルートによる引渡請求を行い、日本人被疑者であれば、逃亡先国で退去強制処分に付された場合に、公海上の航空機内等において身柄を引き取るなどして検挙している。
 15年中は、国外逃亡被疑者16人の身柄を引き取り、検挙した。

事例
日本国内でけん銃を使用した殺人事件を起こし、国外に逃亡した中国人の男(33)を、ICPOを通じ国際手配していたところ、米国から同人の所在通報があったことから、日本国とアメリカ合衆国との間の逃亡犯罪人引渡しに関する条約に基づく手続を経て、15年9月、同国で身柄の引き渡しを受け、殺人罪で逮捕した(埼玉)。

 
図5-25 国外逃亡の人員の推移(平成6~15年)

図5-25 国外逃亡被疑者の人員の推移(平成6~15年)
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 第4節 来日外国人犯罪対策

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