3　総合的な薬物対策

（1）　政府の薬物対策

　内閣総理大臣を本部長とする政府の「薬物乱用対策推進本部」は、平成10年に「薬物乱用防止五か年戦略」を策定したが、15年7月、現在も継続している第三次覚せい剤乱用期の早期終息を図るため、新たに「薬物乱用防止新五か年戦略」^（注）を策定するとともに、近年、水際での薬物の押収量が増加するなど、水際対策が重要となっていることから、「薬物密輸入阻止のための緊急水際対策」を策定し、関係省庁の協力の下、薬物対策を強力に推進している。

注：「第三次覚せい剤乱用期の一刻も早い終息に向けて総合的に対策を講ずるとともに、世界的な薬物乱用問題の解決に我が国も積極的に貢献する」ことを基本目標に、青少年対策、密売対策、水際対策・国際協力、再乱用防止対策を目標として掲げている。