第4章 犯罪情勢と捜査活動 

(2) 建築機械等を使用したATM等を対象とした窃盗事件

 建設機械等を使用して現金自動預支払機(ATM)等を収納ブースごと破壊した上、現金を窃取する大胆な手口の事件が平成14年以降多発している。15年中の認知件数は44件(未遂を含む。)、検挙件数は52件、検挙人員は33人であった。

 
表4-2 建設機械等を使用したATM等を対象とした窃盗事件の認知・検挙状況の推移

表4-2 建設機械等を使用したATM等を対象とした窃盗事件の認知・検挙状況の推移
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破壊されたATMブース

破壊されたATMブース

事例
稲川会傘下組織組員(33)らは、13年3月以降15年2月までの間、暴力団員や暴力団周辺者による窃盗グループを組織し、窃取した油圧ショベル等の建設機械を使用してATMブース等を建物ごと破壊し、CD(キャッシュ・ディスペンサー)機、ATMごと窃取する窃盗事件、ファミリーレストラン、スーパーマーケット等を対象とする金庫破り等を広域にわたって敢行していた。15年9月までに、15都県下にわたる窃盗等567件(被疑者37人、被害総額約10億円相当)を解決した(神奈川、静岡、警視庁)。

 2 最近の特徴的犯罪

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