第3章 生活安全の確保と警察活動 

(2) 平成15年中の少年非行の主な特徴

 〔1〕 深刻な状況にある凶悪犯
 平成15年中に凶悪犯で検挙した刑法犯少年は2,212人と、226人(前年比11.4%増)増加した。また、15年中に補導した触法少年のうち、凶悪犯の補導人員は212人(前年比47.2%増)で、平成に入ってから初めて200人を超えた。

事例
15年7月、中学生(12)は、幼児(4)を甘言を用いて誘拐し、立体駐車場の屋上でわいせつ行為をし、身体をハサミで傷つけるなどの暴行を加え、防犯カメラに気付くや動転し、逃走の邪魔になると考えて幼児を屋上から突き落とし殺害した(長崎)。

 
表3-9 凶悪犯少年、粗暴犯少年の検挙人員の推移(平成6~15年)

表3-9 凶悪犯少年、粗暴犯少年の検挙人員の推移(平成6~15年)
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表3-10 触法少年(刑法)の補導人員の推移(平成6~15年)

表3-10 触法少年(刑法)の補導人員の推移(平成6~15年)
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 〔2〕 多発する路上強盗とひったくり
 15年中に路上強盗で検挙した少年は1,277人で、200人(前年比19.5%増)増加し、平成に入り最高を記録した。成人を含めた全検挙人員(1,865人)の約7割を占めている。
 また、ひったくりで検挙した少年は1,957人で、209人(前年比9.6%減)減少した。これも、成人を含めた全検挙人員(2,953人)の約7割を占めている。

 
表3-11 路上強盗とひったくりの少年の検挙人員の推移(平成6~15年)

表3-11 路上強盗とひったくりの少年の検挙人員の推移(平成6~15年)
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 第3節 少年の非行防止と健全育成

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