第2章 日本警察50年の軌跡と新たなる展開 

5 昭和60年から平成6年までの日本警察

 昭和60年代から平成にかけて、景気は本格的な回復局面に入り、地価と株価が高騰するバブル経済が絶頂を迎えたが、平成3年頃からバブル経済は崩壊し、長期にわたる不況に陥った。政治では、国鉄の分割民営化や消費税の導入が焦点となる一方、63年のリクルート事件以降、汚職事件が相次いで発覚して政治改革が叫ばれた。また、平成4年には、国連平和協力活動(国連PKO)の一環として警察職員がカンボジアに派遣された。
 犯罪情勢をみると、刑法犯認知件数は昭和60年に戦後最多を記録して以降、高水準で推移し、平成5年に180万件を突破した。また、暴力団の抗争事件、朝日新聞記者殺傷等事件、連続幼女誘拐殺人事件等、広域にわたって敢行される特異事件が注目を集めるなど、犯罪のボーダーレス化が顕著になった。

 
表2-5 昭和60~平成6年の主な事件・事故

表2-5 昭和60~平成6年の主な事件・事故
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 第2節 日本警察50年史

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