「出会い系サイト」に係る犯罪被害の防止 (1)「出会い系サイト」を利用した事件による被害児童の増加   平成14年中の「出会い系サイト」(注)を利用した事件の状況は,以下のとおりである。  ○「出会い系サイト」に係る事件の検挙件数は1,731件(12年の約17倍)  ○児童(18歳未満の者)の被害者数は1,273人(12年の約18倍)  ○強盗・強姦等の重要犯罪による被害児童数は42人(12年の6倍) (注)(財)社会安全研究財団の委託研究事業として,「インターネット上の少年に有害なコンテンツ対策研究会」が,14年12月に4都府県の中学2年生306人,高校2年生289人に対し,児童の「出会い系サイト」の利用状況を調査したところによれば,  ○中学生の40.2%,高校生の88.9%が携帯電話を保有している。  ○女子高校生の17.6%,男子高校生の32.9%が「出会い系サイト」を利用したことがある。  ○「出会い系サイト」を利用したことがある者のうち,女子高校生の47.1%,男子高校生の41.5%が「出会い系サイト」で知り合った人と実際に会ったことがある。 との実態が明らかとなっている。 図2-26 「出会い系サイト」に係る事件の状況(平成12~14年) 図2-27 児童買春事件の取締り状況(平成12~14年) 表2-24 「出会い系サイト」に係る犯罪被害状況(平成12~14年) 事例1  14年1月,無職の男(34)は,携帯電話の「出会い系サイト」を通じて知り合った女子高校生(17)を買春した上,「俺はヤクザで風俗店を経営している。お前は店の妨害をしている。慰謝料を払え」と恐喝し,売春を強要した。4月,児童買春・児童ポルノ禁止法違反,売春防止法違反,青少年保護育成条例違反及び恐喝罪で検挙した(茨城)。 事例2  14年3月,店員の男(20)は,携帯電話の「出会い系サイト」を通じて知り合った女子高校生(17)を相手に自宅でみだらな性行為を行った上,その後呼び出しを拒否し続けた被害者に対し,携帯電話で何度も「お前を本当にぶっ殺す」などと脅迫した。4月に青少年保護育成条例違反及び脅迫罪で検挙した(静岡)。