第3章 犯罪情勢と捜査活動 

(3)対策

 警察では,商店等に対し偽造通貨行使事件に対する注意喚起等を行うなど,商店等との連携を深めて犯行の続発防止,被疑者の早期検挙に努めている。また,最近の自動販売機等に対する行使事件対策として,所要の防止策が講じられるように,通貨の発行当局,自動販売機メーカー等との連携を図っている。また,偽造抵抗力強化の観点から,現行の日本銀行券一万円,五千円及び千円については,平成16年度を目処に様式を新たにして発行される予定である。

事例1
 14年1月,東京都,静岡県,大阪府等の商店街等において,10年前に行使されたものと同一の特徴を有する精巧な偽造日本銀行券一万円が行使された。5月までに,行使被疑者として来日外国人13人を検挙するとともに,共犯被疑者を国際手配している(警視庁,静岡,大阪)。

事例2
 ダンプ運転手(30)らは,自動販売機に行使可能な日本銀行券千円を偽造し,13年11月ころから14年1月ころまでの間,大阪府内の公衆電話ボックス内に設置されているテレホンカード自動販売機等に挿入して行使した。2月,通貨偽造罪等で検挙した(大阪)。

 

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