第2章 生活安全の確保と警察活動 

(3)猟銃等の適正管理の推進

 平成14年末において都道府県公安委員会の所持許可を受けている猟銃及び空気銃(以下「猟銃等」という。)の数は38万2,367丁で,許可を受けている人数は20万2,576人である。
 14年中の猟銃等を使用した事件は12件であり,このうち殺人・殺人未遂は3件,死者は2人,負傷者は2人で,いずれも所持許可に係る猟銃等を使用した事件であった。また,有害鳥獣駆除中に仲間を誤射したなどの猟銃等による事故の発生件数は54件で,死者は30人,負傷者は25人であった。一方,猟銃等の盗難及び亡失件数は15件(23丁)で,盗難散弾銃を利用した事件も発生した。

 
猟銃等講習会

猟銃等講習会

事例
 無職の男(46)は,14年7月,群馬県吾妻郡吾妻町の会社員宅から盗んだ散弾銃を使用して,群馬県前橋市内の民家に押し入り家人3人から現金等を強取した上,女性1人を車両内に監禁して連れ去ったが,同女は,栃木県上都賀郡足尾町の山中で犯人の隙を見て脱出した。男は,同町内において,別の2人に散弾銃を突きつけて車両内に監禁して逃走したが,高速道路の料金所で停止したところを逮捕された(群馬,栃木)。

 
図2-33 猟銃等による事件・事故の発生状況(平成10~14年)

図2-33 猟銃等による事件・事故の発生状況(平成10~14年)
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 警察では,猟銃等の事故及び盗難を防止するため,一斉検査,猟銃等講習会や関係団体との会合を通じ,猟銃等の所有者に対して,猟銃等の適正な取扱い,保管管理の徹底について指導を行うとともに,的確な行政処分による不適格者の排除に努めている。

 

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