道路交通法改正試案(警察庁)

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道路交通法改正試案

 

〈目次〉

1 違法駐車対策の推進

2 運転者対策の推進

3 暴走族対策の推進

4 携帯電話等の使用等に関する罰則の見直し

5 飲酒運転対策の推進

6 高速道路における自動二輪車の二人乗り規制の見直し

 

1 違法駐車対策の推進

(1) 現在、車両の運転者の責任とされている放置違法駐車について、車両の運転者が反則金を納付せず、又は公訴を提起されない場合等その責任を追及することができない場合に、公安委員会は、車両の使用者に対して、行政的な制裁として、金銭(違反金)の納付を命じることができることとします。使用者に対して違反金の納付を命じた後に運転者が反則金を納付し、又は公訴を提起される等その責任を追及することができた場合は、使用者に対する違反金納付命令を取り消し、既に納付済みの金銭については返還することとします。

 

【参考】

* 平成14年中の放置違法駐車の取締り件数は1,643,851件、駐車に関する110番の件数は約59万件となっています(別添1PDFファイル参照)。

* 現行制度では、違法駐車について、車両の運転者の刑事責任を追及することとされています(ただし、反則金を納付した場合は公訴を提起されず、刑事責任は追及されません。)。通常、違反の現場に運転者がいない放置違法駐車については、違反運転者の特定が困難であり取締りの実効性が上がらず、違法駐車を抑止できていないという根源的な問題があり、違反運転者の特定・呼出しや検挙には多大のコスト(税金)が費やされています。諸外国においては、違法駐車について所有者(使用者)の責任を追及する制度が導入され、違法駐車状態の改善、裁判所や取締機関の負担軽減に効果があったとされています。

* 車両のうち、重被牽引車(いわゆるトレーラー)以外の軽車両の違反については、現在反則金の対象とされておらず、新しい制度においても、違反金の納付を命ずる対象からは外すこととしています。

* 車両の使用者とは車両を使用する権原を有し、その運行を支配し、管理する者のことです。これに対し、車両の運転者とは車両を運転する者のことであり、車両の所有者とは車両の所有権を有する者のことです。

   例えば、父がローンで購入した自動車を息子が運転している場合には、所有者は自動車の販売会社・ローン会社、使用者は父、運転者は息子となり、ローンを完済した時点で所有者が販売会社・ローン会社から父となります。また、会社が所有する車両を営業所の従業員が運転している場合には、所有者及び使用者は会社、運転者は従業員となります。

* 行政的な制裁としての金銭納付命令は、刑罰の一種である罰金と異なり、前科となることはありません。

 

(2) 違反金納付命令は、放置車両(違法に駐車された車両で、運転者が車両を離れて直ちに運転することができない状態にあるものをいいます。)がある事実を確認した警察署長から報告を受けた公安委員会が、事実を認定した場合に、行うこととします。なお、警察署長が放置車両がある事実を確認した場合は、その旨を告知する標章を車両に取り付けることとします。

(3) 違反金納付命令をしようとする場合は、あらかじめ使用者に書面で通知し、違反について弁明書を提出する機会を与えた上で(事前手続)行うこととします(命令に不服があるときは、不服申立てや行政事件訴訟を行うことができます。)。また、早期に事案を終結させたい使用者の便宜を図るため、弁明書の提出期限までに、違反金に相当する金額を仮に納付することができることとします。仮納付があった場合の納付命令は、公示により行うことができることとします。

(4) 違反金納付命令を受けた使用者が違反金を滞納する場合は、地方税の滞納処分の例により徴収することができることとします。また、違反金を滞納して督促を受けている使用者が、納付命令の原因となる違反をした車両について自動車検査に係る処分(車検)を受けようとするときは、違反金を納付したことを証する書面を提示しなければならないこととし、書面の提示がない限り自動車検査に係る処分(車検)を拒否することとして違反金の徴収を担保します。

 

【参考】

* 現在でも、自動車税や自動車重量税が滞納されている場合、自動車損害賠償責任保険の契約が締結されていない場合、自動車リサイクル料金が未払いである場合は、自動車検査に係る処分(車検)が拒否される仕組みがあります。

 

(5) 違反金は都道府県に納付されることとします。

 

【参考】

* 現在、駐車違反等をした運転者が納付する反則金は国の歳入とされ、道路交通安全施設の設置及び管理に要する費用に充てるため都道府県及び市町村に交付されています。

 

(6) 警察署長は、放置車両がある事実を確認する事務を、警察官等に行わせるほか、これを公安委員会が指定する法人に委託することができることとします。公安委員会の指定は、暴力団関係者が役員等となっていないこと、十分な経理的基礎を有することなど受託事務を公平公正に行うことができるものとして定められた条件に適合する限り行うこととします。

(7) 実際に現場で放置車両の確認に従事する者についても、資格制度を設け、暴力団関係者でないこと、正確な知識を有していることなど必要な資質と能力が備わっていることを担保することとします。

(8) このほか、受託法人の役職員については、罰則の適用では公務に従事する職員とみなすとともに秘密保持義務を課すことにより、事務が公平公正かつ適確に行われることを担保することとします。

 

【参考】

* 放置車両の確認を行う者について、公務に従事する職員とみなすこととした場合、その者が違反者から取締りに関して金銭等を受け取れば、その者を収賄罪で検挙することが可能となり、取締りの公平性の向上に資すると考えられます。また、違反者が取締り現場でその者に暴行等を働けば違反者を公務執行妨害罪で検挙することが可能となり、トラブルの抑止力となると考えられます。

 

(9) 現行制度では、公安委員会は、車両の運転者が放置違法駐車となるような行為(放置行為)をした場合に、車両の使用者が違反を防止するために必要な運行管理を行っていないときは、使用者に指示を行い、指示後に更に違反が行われた場合に、自動車の使用制限命令を行うこととされていますが、これを改め、自動車の使用者が一定回数以上繰り返して違反金納付命令を受けた場合、その使用者に対して、3月を超えない範囲内で期間を定めて、自動車を運転し又は運転させてはならないことを命ずることができることとします。

 

【参考】

* 現行制度における、放置違法駐車をした車両の使用者に対する公安委員会の指示及び自動車の使用制限命令の詳細は次のとおりです。 

   1 放置違法駐車をした車両の使用者に対する公安委員会の指示(第51条の4)

都道府県公安委員会は、車両の運転者が放置違法駐車となるような行為(放置行為)をし、当該車両につき警察官等により移動等の措置が採られた場合において、放置車両の使用者が、放置車両につき放置行為を防止するため必要な運行の管理を行っていると認められないときは、使用者に対し、放置行為を防止するため必要な措置を採ることを指示することができることとされています。

   2 放置違法駐車に係る自動車の使用制限命令(第75条の2第1項)

1の指示に係る自動車について、指示をした後1年以内に放置行為が行われ、当該自動車の使用者が当該自動車を使用することが著しく交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認める場合において、当該自動車に係る放置行為についての違反点数の累計が、当該自動車の使用制限命令に係る前歴の回数に応じ、一定の点数に該当することとなったときは、公安委員会は、当該使用者に対し、当該自動車の種類に応じ、3カ月を超えない範囲内で期間を定めて、当該違反に係る自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命じることができることとされています。

* 使用制限命令を行うこととする具体的な基準については、政令で定めることとします。

 

(10) レッカー移動した車両を車両の所有者等が引取りに来ない事例が増えていることから、保管に不相当な費用を要するときにこれを売却(代金を保管)することができるまでの期間を、現行の3月から1月に短縮することとします。

 

【参考】

* レッカー移動した車両で所有者等に返還することができたもののうち99.9%は、1月以内に返還が行われています。

 

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2 運転者対策の推進

(1) 近年の貨物自動車の事故実態等にかんがみ、特殊自動車を除く四輪以上の自動車の種類、これに対応する第一種免許の種類及びそれぞれの免許試験の受験資格を次のとおりとします。(免許に係る改正試案については、別添2を参照して下さい。)









 

 

自動車の種類

第一種免許の種類

受  験  資  格



大型自動車
 

大型免許
 

20歳以上
・運転経験年数2年以上

普通自動車

普通免許

18歳以上





 

大型自動車
 

大型免許
 

21歳以上
・運転経験年数3年以上

中型自動車
 

中型免許
 

20歳以上
・運転経験年数2年以上

普通自動車

普通免許

18歳以上

 

【参考】

* 最近の交通死亡事故の第一当事者別発生状況をみると、四輪以上の自動車のうち貨物自動車による車両保有台数当たり及び走行距離当たりの死亡事故の発生率が高くなっており、また、これらの数値の推移を他の自動車と比較すると、近年の諸対策による死亡事故抑止効果が貨物自動車については低くなっています。

   さらに、第一当事者別の車両保有台数当たり死亡事故件数を車両総重量別にみると、普通免許で運転することができる車両総重量の上限に近い層(車両総重量5~8トン)と、大型自動車の中で特に車両総重量の大きい層(車両総重量11トン以上)において顕著に高い傾向が認められるところ、これらの層の90%以上を貨物自動車が占めており、また、これらの層の死亡事故については、左折事故や追突事故など、内輪差や制動距離等に関する技能・知識の不足に起因するとみられる事故類型が多くなっている状況にあります。

   現行の制度では、貨物自動車を含む四輪以上の自動車に係る第一種免許については、車両総重量8トンを基準として普通自動車と大型自動車を分け、これに対応して普通免許及び大型免許を設けています。また、車両総重量11トン以上の大型自動車は、大型免許を受けていても21歳以上で運転経験年数3年以上である者でなければ運転することができないこととされていますが、改めて免許試験により安全な運転に必要な技能・知識を確認することとはされていません。

   ところが、昭和35年の道路交通法制定時に比べ、今日では、当時は少なかった車両総重量11トン以上の貨物自動車が大型自動車の主流となっており、また、普通免許で運転できる貨物自動車がかつての大型自動車並みに大きくなっているなど、貨物自動車の大型化が進展しており、これが上記のような交通死亡事故の状況の背景となっていると考えられます。

   そこで、このような貨物自動車の大型化に対処し、運転者の技能・知識の不足による貨物自動車の事故を抑止するため、免許制度を改正しようとするものです。

* (1)に併せ、自動車の種類の区分の基準を次のとおりとすることを予定しています。(内閣府令事項)








 


 

自動車の種類
 

区  分  の  基  準

車両総重量

最大積載量

乗車定員


大型自動車

8トン以上

5トン以上

11人以上

普通自動車

8トン未満

5トン未満

11人未満




 

大型自動車

11トン以上

6.5トン以上

30人以上

中型自動車
 

5トン以上
11トン未満

3トン以上
6.5トン未満

11人以上
30人未満

普通自動車

5トン未満

3トン未満

11人未満

注) 異なる自動車の種類に係る区分の基準に同時に該当する場合は、より大型の自動車の種類に属する自動車とされます。

   例えば、車両総重量12トン、最大積載量5.5トン、乗車定員3人の貨物自動車については、車両総重量では大型自動車、最大積載量では中型自動車、乗車定員では普通自動車の基準に該当することとなりますが、改正案の自動車の種類では、大型自動車に分類されます。

 

(2) 改正後の大型免許又は中型免許のそれぞれについて、実際の道路環境において安全に運転するために必要な技能を有しているかどうかを確認するため、路上試験を導入するとともに、試験では確認できない技能・知識を習得させるため、これらの免許を受けようとする者は大型自動車又は中型自動車の運転に関する講習を受けなければならないこととします。

(3) (1)に伴い、特殊自動車を除く四輪以上の自動車に係る第二種免許の種類を、現行の大型第二種免許及び普通第二種免許から、大型第二種免許、中型第二種免許及び普通第二種免許とし、中型第二種免許についても、現行の大型第二種免許及び普通第二種免許と同じく、免許試験の受験資格を年齢21歳以上、運転経験年数3年以上とするとともに、免許を受けようとする者は、応急救護処置に関する講習及び中型旅客自動車の運転に関する講習を受けなければならないこととします。

 

【参考】

* 大型免許、中型免許又は中型第二種免許を受けようとする者の取得機会を確保するとともに体系的教育を提供するため、指定自動車教習所における教習・技能検定制度(卒業者は技能試験及び免許取得時の講習が免除されます。)を導入することを予定しています。(政令事項)

 

(4) 現行の大型免許又は普通免許を受けている者の運転資格の取扱いについては、現在受けている免許で運転することができる自動車を改正後は運転することができないこととした場合の影響及び国民の負担に配慮する観点を考慮しつつ、適切な経過措置を設ける必要があります。

具体的には、

○ 現行免許で運転することができる自動車を改正後も運転することができることとする

[現行普通免許を受けている者が、改正後は中型自動車となる車両総重量5トン以上8トン未満の自動車を運転しようとする場合について言えば、例えば、

・ 無条件で引き続き運転することができることとする

・ 引き続き運転することができることとするが、当該自動車の運転に関する講習を受けるよう努めなければならないこととする。]

(免許の種類について道路交通法が改正された場合、これまでは、いずれも改正前の免許で運転することができた自動車を改正後も無条件で運転することができることとしています。)

○ 現行免許で運転することができる自動車を改正後も一定の期間は運転することができるが、その期間経過後に運転するためには講習、確認等を受けなければならないこととする

[現行普通免許を受けている者が、改正後は中型自動車となる車両総重量5トン以上8トン未満の自動車を運転しようとする場合について言えば、例えば、

・ 施行後5年以内に当該自動車の運転に関する確認を受けて合格しなければならないこととする。

・ 施行後5年以内に当該自動車の運転に関する講習を受けなければならないこととする。]

といった経過措置が考えられますが、今回の意見募集等の機会にいただいた国民の皆様の御意見、御要望を参考にさせていただき、事故防止を図る必要性の観点から、適切な経過措置を設けることとしたいと考えています。

 

【参考】

* 平成15年11月に運転免許制度に関する懇談会(座長:石井威望東京大学名誉教授)から警察庁交通局長に対して提出された「貨物自動車を運転することができる運転免許の在り方についての提言」では、現行免許保有者の免許の取扱いについて、様々な考え方があることを踏まえ、慎重に検討する必要があるとされています。(別添3PDFファイル参照)

* 現在、大型免許を受けている者は約430万人、普通免許を受けている者は約6,640万人います。

 

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3 暴走族対策の推進

(1) 暴走族による集団暴走行為については、迷惑を被った者や危険に遭った者(暴走行為によって進路を妨害されたり、急ブレーキを余儀なくされた自動車の運転者等をいいます。)がいない場合であっても、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為は罰則の対象とすることとします。

 

【参考】

* 集団暴走行為とは、並進等している2台以上の自動車又は原動機付自転車の運転者が共同して行う信号無視、蛇行走行、広がり走行等を指します。

* 現行の道路交通法では、集団暴走行為については迷惑を被った者や危険に遭った者がいなければ罰則(2年以下の懲役又は50万円以下の罰金)の対象とはなっておらず、検挙に当たっては、迷惑を被った者や危険に遭った者の協力を得て、実際に迷惑を被った者や危険に遭った者がいたことを明らかにする必要があります。しかしながら、集団暴走行為として検挙ができなかった事案についてその理由を調査すると、取締りの現場に迷惑を被った者や危険に遭った者がいなかったことが理由であるものが49.0%、迷惑を被った者や危険に遭った者の協力が得られなかったことが理由であるものが17.4%に上っており、暴走族取締りの支障となっています。(別添4PDFファイル参照)

* 暴走族対策を求める声を背景に、都道府県や市町村においても暴走族追放条例が制定されており、暴走族追放条例を制定する地方公共団体の数は、平成15年10月末現在で241団体に達しています(平成11年末現在は68団体でした。)。

 

(2) 現行の道路交通法では、正当な理由がないのに著しい騒音を生じさせるような方法で自動車又は原動機付自転車を急発進、急加速させ又は原動機の空ぶかしを行うこと(騒音運転等)は禁止されていますが、罰則が設けられていないことから、これを改め、違反者に対して5万円以下の罰金を科すこととします。

   また、この違反行為に対しては、交通反則通告制度を適用することとします。

(3) 消音器を備えていないか、消音器に改造を加えた自動車又は原動機付自転車を運転した者(消音器不備)に対する罰則を現行の「2万円以下の罰金又は科料」から「5万円以下の罰金」に引き上げます。

   また、この違反行為については、現行と同様に交通反則通告制度を適用することとします。

 

【参考】

* 平成14年中の暴走族に関する110番通報の件数は129,808件で、14年連続で10万件を超えています。また、昭和59年と比べ約2.8倍に、平成5年と比べても約1.2倍に増加しています。(別添5PDFファイル参照)

* 平成14年中の騒音運転等の検挙件数は562件で、騒音運転等は依然として後を絶たない状況にあります。

* 消音器不備を禁止する規定は暴走族による爆音暴走を防止するため平成4年に設けられました。平成14年中の消音器不備の検挙件数は11,200件でしたが、これは平成5年中の検挙件数(7,179件)と比べて56.0%増加しており、消音器不備は依然として後を絶たない状況にあります。

* 騒音運転等に対しては、現行においても2点の基礎点数が付加されます。また、消音器不備に対しても、2点の基礎点数が付加されます。

* 交通反則通告制度は、一定期間内に定額の反則金を納めると、刑事裁判を受けないで事件が処理されるものです。騒音運転等及び消音器不備に対する反則金の額は、政令で定められます。

 

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4 携帯電話等の使用等に関する罰則の見直し

  自動車や原動機付自転車の運転中に、携帯電話等を手で持って通話したり、メールの送信等を行ったりした者に対して、5万円以下の罰金を科すこととします。

  また、この違反行為に対しては、交通反則通告制度を適用することとします。

 

【参考】

* 現行の道路交通法では、平成11年の改正により、自動車や原動機付自転車の運転中に携帯電話等を手で持って通話したり、メールの送信や目的地までの経路の確認等のため携帯電話やカーナビゲーション等の画面を注視したりすることは禁止されています。しかしながら、罰則の対象となるのは、これらの行為を行い、よって道路における交通の危険を生じさせた場合に限られています(3月以下の懲役又は5万円以下の罰金、行政処分の基礎点数2点)。

   この規定を設けた平成11年の道路交通法改正の国会における審議では、衆議院地方行政委員会及び参議院地方行政・警察委員会のいずれにおいても、「本法の施行後、自動車等の走行中の携帯電話等の使用に係る交通事故の発生状況等からみて必要が生じた場合には、当該行為の規制に関する規定の違反に対する措置の在り方について検討すること。」との附帯決議がなされました。

* 携帯電話等の使用に係る交通事故発生状況を見ると、平成14年は2,847件となっています。また、カーナビゲーション等の使用に係る交通事故発生状況について見ると、平成14年は1,307件となっています。(別添6PDFファイル参照)

* 自動車や原動機付自転車の運転中に、携帯電話等を手で持って通話したり、メールの送信等のため携帯電話等を手で持ってその画面を注視したりすることは、片手運転となり運転操作が不安定となるなど、カーナビゲーション等の画面を単に注視するよりも、その危険性が高いと考えられます。また、カーナビゲーションは、渋滞情報、経路情報等の交通情報を表示する運転支援装置であり、適切な使用がなされれば、交通の安全と円滑に資するものです。さらに、カーナビゲーションについては、走行中に煩雑な操作ができないようにメーカーの自主基準が設けられています。

   そこで、現行の道路交通法で禁止されている行為のうち、カーナビゲーション等の画面の注視以外の行為について、罰金の対象とすることとします。

* この違反行為に対する反則金の額は、政令で定められます。

* この違反行為に対しては、1点の基礎点数を付加することとする予定です。(政令事項)

 

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5 飲酒運転対策の推進

  飲酒運転の呼気検査を拒否した者に対する罰則を現行の「5万円以下の罰金」から「30万円以下の罰金」に引き上げます。

 

【参考】

* 道路交通法の規定により、警察官は、車両等に乗車し、又は乗車しようとしている者が酒気を帯びて車両等を運転するおそれがあると認めるときは、その者の呼気を検査することができることとされています。

* 平成14年6月に飲酒運転に対する罰則の引上げ等を含む改正道路交通法が施行され、酒酔い運転の罰則は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金、酒気帯び運転の罰則は1年以下の懲役又は30万円以下の罰金とされました。

* 改正道路交通法の施行後1年間(平成14年6月~平成15年5月)の飲酒運転による死亡事故は、施行前1年間(平成13年6月~平成14年5月)と比べて30.1%減少し、飲酒運転による交通事故は27.6%減少しました。

   しかしながら、この期間に、飲酒運転の呼気検査を拒否した件数は52.5%増加しています。(別添7PDFファイル参照)

 

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6 高速道路における自動二輪車の二人乗り規制の見直し

(1) 現行の道路交通法では、高速道路における大型自動二輪車又は普通自動二輪車(以下「大型自動二輪車等」といいます。)の二人乗りは禁止されていますが、年齢が20歳以上の者で、大型二輪免許又は普通二輪免許を受けていた期間が3年以上のものについては、これを認めることとします。

(2) 大型自動二輪車等の運転者が上記(1)の条件に違反して高速道路において二人乗りをしていると認める場合、警察官は当該大型自動二輪車等を停止させ、運転免許証の提示を求め、道路における交通の危険を防止するため必要な応急の措置をとることができることとします。また、現行の道路交通法では、大型二輪免許又は普通二輪免許を受けていた期間が1年に満たない者について、大型自動二輪車等の二人乗りが禁止されていますが、これに違反していると認める場合についても警察官が同様の措置をとることができることとします。

(3) 高速道路において上記(1)の条件に違反して大型自動二輪車等の二人乗りをした者や免許取得後1年未満であるにもかかわらず大型自動二輪車等の二人乗りをした者に対する罰則を現行の「5万円以下の罰金」から「10万円以下の罰金」に引き上げます。

 

【参考】

* 高速道路における自動二輪車の二人乗り禁止の規制は、首都高速道路と名神高速道路の供用が開始された後に自動二輪車の二人乗りによる事故が多発したことを背景として、昭和40年の道路交通法改正により設けられたものです。

   しかし、それ以降、高速道路の整備がめざましく進み、近年では自動車交通の利便性を享受する上で高速道路はなくてはならないものとなっています。

   こうした中で、近年、自動二輪車のユーザーなどから、二人乗りの際に高速道路の利用が認められず、一般道路しか利用できないのは不便であるとして、自動二輪車の利便増進の観点から高速道路の二人乗り規制を見直すべきであるとの要望が寄せられました。

   そこで、警察庁では、「規制改革推進3か年計画(再改定)」(平成15年3月28日閣議決定)に従い(別添8PDFファイル参照)、大型自動二輪車等の事故分析、大型自動二輪車等の二人乗りの運転特性に関する調査研究等を進めてきました。

* 警察庁が自動車安全運転センターに委託して実施した二人乗りの運転特性に関する調査研究の結果、少なくとも、急加速、急制動、急な進路変更を要する状況に遭遇しないように心がけて同乗者と一体になって大型自動二輪車等の運転を行えば、二人乗りが一人乗りに比べて著しく危険であるとは言えないものの、大型自動二輪車等の安全は運転者自体の性向に大きな影響を受けるものであることから、大型自動二輪車等の事故実態を含めて総合的な検討を行う必要があるとの結論が得られました。(別添9PDFファイル参照)

* 一般道路における自動二輪車二人乗りでの事故件数の割合を年齢別にみると、未成年者が全体の57.0%を占めています。また、免許経過年数別にみると、免許取得後3年未満の者による事故件数が全体の68.9%を占めており、年齢が20歳以上の者で免許取得後3年未満のものによる事故件数は全体の35.9%を占めています。(別添10PDFファイル参照)

* 平成15年5月に内閣府が実施した世論調査においては(別添11PDFファイル参照)、高速道路での大型自動二輪車等の二人乗りに関して「現行のとおり引き続き禁止する」と回答した者の割合が76.8%を占めています。警察庁としては、高速道路での二人乗り規制を見直すことにより交通の安全上問題が生ずることのないよう、十分な安全教育を実施することができるようにする予定です。具体的には、二人乗りをするに当たって留意すべき事項に関するパンフレットを作成して配布すること、免許の取得時に二人乗りに関する教習(講習)を実施すること、免許取得者に対して二人乗りに関する講習の機会を設けることなどを考えています。

 

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