アダルトビデオ出演被害問題に対する警察の取組

アダルトビデオ出演被害問題について

 昨今、詐欺や脅迫的な言動によって強制的にアダルトビデオに出演させられたり、その出演を拒否すると多額の違約金を請求され、アダルトビデオへの出演を余儀なくされたりする事案について、多方面から問題提起されています。
 この問題は、「女性に対する暴力に関する専門調査会」でも取り上げられ、平成29年3月14日に内閣府男女共同参画局が同報告書を公表しています。
 →内閣府男女共同参画局が公表した報告書はこちら
 
 本人の意に反してアダルトビデオへの出演を強いるような行為は、精神的・肉体的苦痛をもたらす深刻な人権侵害です。
 平成29年3月21日、いわゆるアダルトビデオ出演強要問題・「JKビジネス」問題等に関する関係府省対策会議を設置し、政府を挙げた取組を推進することとしています。

 警察庁では、各都道府県警察に対して通達を発出し、この問題に対して適切に対応するとともに、取締り、教育・啓発等を強化しています。

アダルトビデオ出演被害問題での検挙事例

 警察では、これまでアダルトビデオ出演被害問題に関し、事案に応じて法令を適用し、検挙しています。

(検挙事例)

  •  スカウトらが、モデルを志望する女性に対し、「アダルトビデオ出演は芸能界の登竜門である」などと述べて説得し、不特定の男優を相手方として性交性戯を行うアダルトビデオ女優の業務に就かせる目的で、アダルトビデオ制作・販売業者に同女性を紹介して雇用させた事案について、職業安定法違反で検挙
  •  芸能プロダクション経営者らが、その会社で雇用する女性をアダルトビデオ制作会社に派遣し、男優を相手方として性交性戯を行うアダルトビデオ女優として稼働させた事案について、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律違反で検挙
  •  成人男性向けDVDを作成・販売する者が、コスプレモデル募集サイトを見て応募した女性に対し、撮影の際、性的な行為を自分の意思でしたことを書類に書かせようと脅迫し、これに応じなければ同女性の身体、自由に害を加える旨を告知して畏怖させ、同書類を書かせた事案について、強要罪で検挙

アダルトビデオ出演被害問題の各種相談窓口

 アダルトビデオ出演被害の相談は、♯9110(警察相談専用電話)又は下記相談窓口まで(なお、最寄の警察署でも相談に応じています。)。

 警察署等での相談は、24時間受け付けています。相談者の秘密は守ります。

 →各都道府県警察本部の相談窓口はこちら

   ・ アダルトビデオの出演契約に関する相談・弁護士の紹介等

   ・ 性犯罪・暴力被害

   ・ 性的画像等インターネット上の問題

   ・ その他(女性・子どもの問題、労働関係の問題)
 →上記事項について相談したい場合の相談窓口はこちら